
中国の自動車大手、上汽通用五菱汽車(SGMW)は8日、バンコクで記者会見を開き、物流業界向けの新型電気自動車(EV)商用バン「ポルタ(Porta)EV」を発売すると発表した。価格は59万9000バーツ(約260万円)から。圧倒的な低燃費を武器に、ガソリン価格の高騰に直面する現地の配送業者や中小企業の切り替え需要を狙う。
会見で公表された「ポルタEV」は、最大積載量1.2トンで、1回の充電による航続距離は400キロメートル(中国基準)。最大の特長は、1キロメートル走行あたりのコストを約0.56バーツ(約2.5円)にまで抑えた経済性だ。同社は、従来のディーゼル車と比較して走行コストを最大9割削減できると強調した。
タイでは政府のEV振興策を背景に、乗用車市場で中国メーカーが急速にシェアを伸ばしている。五菱は今回、商用車市場にも本格参入することで、2026年中に計5モデルのEVを投入する計画だ。物流網の脱炭素化を急ぐ現地企業のニーズを取り込み、先行する他社や日本勢に対抗する構えだ。