こんな証拠隠滅の方法があったとは——警察も思わず頭を抱えた。
タイ南部ナコンシータマラート県タサラ地区で5月8日、窃盗の疑いで逮捕されたアリン容疑者(39歳、バンコク出身)が、逮捕直前に覚醒剤(メタンフェタミン)25錠を口の中に放り込み一気飲みするという驚きの行動に出た。「証拠を消そうとした」とみられるが、すでに警察は別の証拠を押さえており、犯行は無駄に終わった。本人は薬物急性中毒の疑いで即座に病院に搬送された。
まず窃盗、そして「自爆」
警察によると、アリン容疑者は4万バーツを盗んだ疑いがあり、その一部でメタンフェタミンを購入。24時間以内に25錠を服用したとされる。さらに逮捕の現場では残りの錠剤を飲み込もうとする行動が確認されており、警察官が制止する一幕もあったという。「盗んだ金でクスリを買い、そのクスリを全部飲む——理解の域を超えた行動だ」と捜査関係者は語った。
アリン容疑者はタサラ地区の借家で発見され、部屋には盗んだ金の一部とみられる現金も残っていた。地元住民の話では、逮捕の際にかなり激しいやりとりがあったとのことだ。
病院で「もしかして死ぬかも」の緊迫状態
25錠もの覚醒剤を一度に服用したアリン容疑者は、搬送先の病院で緊急処置を受けた。医師によると「24時間以内に25錠はかなりの量。心臓や脳への影響が懸念された」という。幸い命に別状はなかったが、回復後に正式な逮捕手続きと取り調べが待っている。
タイのSNSでは「どんな作戦だ」「クスリでクスリを消そうとしたのか」「25錠飲んで生き延びたのも奇跡」などのコメントが続出。タイの覚醒剤問題は深刻だが、今回の一件は笑えるようで笑えない社会問題の縮図でもある。
盗みを働き、クスリを買い、そのクスリを全部飲んで証拠を消そうとした——「犯罪は割に合わない」ということだけは証明された。