【プーケット】屋上から曲芸師転落死 開放的設計、飲酒で死角

タイ南部の世界的なリゾート地、プーケットで悲劇が起きた。地元警察当局の31日までの発表によると、島内カマラ地区の高級ヴィラで、ウクライナ国籍のヴェロニカ・コブゾワさん(28)が屋上から転落し、死亡した。女性は母国でサーカスの曲芸師として活動しており、その身体能力の高さが仇となった可能性も指摘されている。

警察の調べや目撃証言を総合すると、事故が発生したのは30日の未明。女性は滞在先のヴィラ屋上にあるプライベートプールで、友人ら数人と酒を飲んでいたという。事故直前、女性は高さ約15メートルに位置するプールの縁を、平衡感覚を誇示するように歩いていた。しかし、何らかの拍子に足を踏み外し、そのまま真下のコンクリートの路地に叩きつけられた。通報を受けて救急隊が駆けつけたが、頭部を強く打っており、その場で死亡が確認された。

現場のヴィラは、水面が空に溶け込むような視覚効果を狙った「インフィニティ・プール」を採用していた。景観を優先するため、転落を防止する手すりや柵は最小限に抑えられていたという。タイでは観光振興の一環として、こうした「SNS映え」を重視した建築デザインが流行しているが、安全基準の遵守は各施設の裁量に委ねられている側面が強い。当局は、飲酒による判断力低下が主因とみつつも、建物の安全管理体制に不備がなかったか、管理者から事情を聴いている。

タイトルとURLをコピーしました