
タイ証券取引所(SET)の上場銀行8行の2026年第1四半期(1〜3月)決算速報が出揃った。CGSインターナショナル証券の分析によると、8行の合計純利益は約519億バーツ(推定)となり、前年同期比で12.5%の減益となった。
政策金利が前年同期の2.0%から1.0%へと半減したことが、銀行の主要な収益源である純金利マージン(NIM)を2.91%(前年比0.45ポイント下落)へと押し下げた。
特に懸念されるのは、家計債務が対GDP比で90.6%という高水準で推移している点だ。2月の融資成長率は前年比1.6%減とマイナス圏に沈んでおり、銀行側は不良債権(NPL)比率を3.73%から4.73%程度まで悪化すると想定したストレスチェックを実施、貸倒引当金の積み増しを継続している。
一方で、配当利回りはセクター平均で5.7〜6.0%を維持しており、株価純資産倍率(P/BV)は0.77倍と過去5年平均(0.66倍)を上回る。利下げ局面での収益性確保と、債務者保護のバランスをどう取るかが、2026年通期の経営課題となる。