
タイのサイバー犯罪対策センター(ACSC)は、3月29日〜4月4日の週間統計を発表し、オンライン詐欺の報告件数が7,366件、被害総額が4億7,981万バーツ(約21億円)に達したことを明らかにした。今回の統計で「就職詐欺」が初めてすべての詐欺類型の中で被害額1位に躍り出たことで、社会的な衝撃を与えている。
主な被害者層は21〜30歳の女性で、「高収入の在宅ワーク」「SNS投稿の代行業務」などを装って接触し、最終的に資金を要求するパターンが急増している。こうした詐欺グループはタイ国内だけでなく、カンボジアやミャンマーの「詐欺都市」と呼ばれる拠点から遠隔で操業しているケースも多い。
ACSCはこの週に銀行や地方警察と連携して16人(タイ人14人、外国人2人)を逮捕し、現金170万バーツ以上を押収、620万バーツの不正送金を阻止した。タイ政府は詐欺撲滅に向けてMeta(フェイスブック・インスタグラム)とも協力し、3月には15万のアカウントを無効化・21人を逮捕する合同作戦も実施している。
専門家は「詐欺グループは常に手口を進化させており、デジタルリテラシー教育と継続的な取り締まりの両輪が不可欠」と警鐘を鳴らしている。