
タイに出稼ぎに来たばかりのラオス人女性(19)が就職先の鳥飯屋(カオマンガイ屋)で店主の男(34)に性的暴行をうけたとしタイ警察に被害を届け出ていた事件で、被害者の女性は9月29日、女性や児童の人権保護を行う支援団体「サーイマイトンロート」に支援を要請した。
現地メディアの報道によると、被害者のラオス人女性は、2週間ほど前にタイに入国。姉が住んでいるバンコク都内にあるラマ2世通りのアパートに住み、職探しを始めた。
「月給9000~1万3000バーツ」「無料宿舎あり」「3食賄い付き」
女性はタイ語ができないため、姉の助けをかり、フェイスブックでラオス人求職用アカウントに職探しの投稿をすると、鳥飯屋の店主から「仕事は見つかった?」などと連絡が入った。
女性は、「月給9000~1万3000バーツ」「無料宿舎あり」「3食賄い付き」という条件が気に入ったほか、店舗の写真や仕事の内容などについて写真付きで店主に説明してもらい、信頼できそうだと思い働くことを決めた。
9月25日午後、バンコク都内バンブアトーン区の約束した場所にタクシーで行き、店主と落ちあうと、店主は女性をノンタブリ県にある自宅に連れて行った。
携帯電話とパスポートを店主の男に取り上げられる
自宅に着くと、店主は、女性からパスポートと携帯電話を取り上げ、女性の首を絞め、ナイフを喉元に突き付けるなどして、女性を強姦したという。
男は行為の最中に携帯電話で動画を撮影していたほか、行為後にシャワーを浴びているところを動画撮影していたという。
女性は寝室に閉じ込められたが、26日午前1時ごろ、男の要求に応じる素振りをみせ男を油断させてから、「携帯電話でゲームをしたい」といい、携帯電話を5分間だけ使用することを許可された隙にタイにいる兄に助けを求めるメッセージを送信した。
兄は警察に助けを求め、同日中に女性は救出された。
女性は病院で検査を行った結果、強姦された痕跡がみられたほか、首を絞められた痕跡も確認された。
女性トラブルだらけの店主
29日に警察当局が被害者を伴い現場検証を行った際、店主はすでに逃亡しており、店主の父のみ在宅だった。事件当時、店主の父は不在だったといい、現在、息子との連絡がとれない状況だという。
事件が起こった場所はムスリム居住区で、強姦事件を起こした場合は戒律により同地区から追放されるという。
近所の住民によると、店主はこれまで女性とのトラブルたびたび起こしていたという。