タイ政府、活動家らにスパイウエア使用

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反政府勢力などの監視のためにスマートフォン用スパイウエア「ペガサス」をタイ政府が使用しているとの疑惑に対し、チャイウット・デジタル経済社会相は7月19日、安全保障や薬物などに関する特別なケースに限定して政府内でスパイウエアを使用していると述べ、スパイウエアの使用を否定した同省の前言を撤回した。スパイウェアがペガサスであるか否かについては言及を避けた。バンコクポストなどが報じた。

ペガサスはイスラエルのNSOグループが開発したスマートフォン用スパイウエアで、スマートフォンに感染し、メール、通話履歴、ソーシャルメディア上での投稿、パスワード、連絡先、写真といったデータを収集することが可能で、各国の政府機関や諜報機関が市民活動家や反政府勢力を監視するために使用している。

カナダのセキュリティ研究機関、シチズンラブらの調査によると、2020年10月~2021年11月にかけて、タイの活動家、学者、弁護士など30人以上のスマートフォンがペガサスに感染しスマートフォン内のデータが外部に流出していたことが判明。直接的な証拠はないものの、感染時期が反政府集会が活発だった時期であることからタイ政府が関与していると考えるのが合理的だとシチズンラブは主張している。