出稼ぎで夢を追ったタイ人たちの行動が、故郷の仲間たちの機会を奪うことになった。
5月11日、タイのフェイクニュース対策センターが公式に確認したところによると、韓国政府は季節性雇用プログラムを通じて働くタイ人労働者の一部について、入国を一時制限していることが明らかになった。対象となるのは、タイ東北部(イサーン)の4県出身の労働者で、これらの地域出身の労働者が雇用主のもとから無断離職(失踪)するケースが多発したことが原因とされる。
韓国政府が実施している「雇用許可制(EPS)」は、タイ、ベトナム、カンボジアなど16カ国の労働者を合法的に受け入れるプログラム。農業、製造業、建設業などの分野で人手不足を補うもので、タイからは数万人規模の労働者が参加してきた。
「失踪」が招いた「禁止」——雇用主への無断離職が問題に
一部のタイ人労働者が合法的な雇用枠で入国した後、許可なく別の職場へ移ったり、不法就労状態になったりするケースが相次いでいる。こうした「失踪」は、プログラムへの信頼を損ない、雇用主への深刻な影響をもたらす。タイの労働省は「韓国との二国間協議を通じて事態の解決を図る」と表明。渡航前の意識向上教育を強化する方針も示した。
「規則を破った一部の人のせいで全員が割を食う」——イサーン住民の嘆き
この措置を受けて、4県出身で韓国での就労を希望していた多くのタイ人が機会を失う状況となっている。SNSでは「なぜ故郷ごと禁止されるのか」という嘆きの声が相次いだ。一方で「失踪者たちが悪い」という批判的な意見も多く、コミュニティ内での分断も生じている。日本でも問題になっている「技能実習生の失踪」と構造的に似た問題で、タイとしては問題地域のイメージ改善と再発防止に向けた具体的な措置が急がれる。
