
2026年5月16日午後3時40分ごろ、バンコク中心部のアソーク・ディンデーン通りで、貨物列車がBMTA206系統の路線バスに激突する大惨事が発生した。死者8名、負傷者35名。バス乗客は全員が逃げる間もなく炎に包まれ、現場は地獄絵図と化した。
遮断機が上がったまま!現場の証言
目撃者の証言によれば、衝突の直前、踏切の遮断機は上がったままの状態だったという。バスは渋滞のため線路上で停車を余儀なくされており、それが遮断機の降下を物理的に妨げた。そこへ、ラムチャバン発バンスー方面行きの貨物列車(2126号)が猛スピードで突っ込んだ。
衝突後、バスは数分で全焼。燃料タンクに引火した際には爆発音が周辺に響き渡り、近隣住民は「戦場のようだった」と口々に語った。現場周辺の道路は長時間にわたって封鎖され、緊急車両が殺到した。
波紋広がる「なぜ誰も止めなかった」
SNSでは事故直前の映像が拡散。映像には遮断機が作動していない様子が映っており、タイのネットユーザーからは「遮断機の整備はどうなっていたのか」「なぜ鉄道員は緊急停止しなかったのか」という批判が殺到した。「RIP全員」「こんな事故が起きるのは管理不足」といったコメントが数百件に達し、タイ語ハッシュタグが一時トレンド入りした。
アヌティン首相は即日、正式調査を命令。バスの46歳男性運転士と56歳の列車機関士の2名は、業務上過失致死容疑で立件された。
問われる鉄道インフラの老朽化
今回の事故を機に、タイ国内では鉄道インフラの老朽化問題が再びクローズアップされている。現地メディアによると、事故現場の踏切は定期的な整備が行われていたとする当局発表とは裏腹に、地元住民からは「以前から遮断機の動作が怪しかった」という声が上がっていた。
犠牲者8名の遺族は深い悲しみの中にある。国家が経緯を徹底解明し、再発防止策を講じる義務がある——そう訴える声がSNSに広がり続けている。タイ当局の調査の行方を注視するほかない。
