タイ、午後の酒類販売「解禁」継続か 180日の試行終了迫る

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観光回復へ背水の陣 ソンクラーンの事故率が恒久化の鍵に

タイ政府が進めている午後の酒類販売禁止(午後2時〜5時)の試験的緩和が、5月末の期限を前に重要な局面を迎えている。1972年以来、約半世紀にわたって維持されてきたこの規制は、2025年12月から180日間の期間限定で停止されている。観光業の完全復活を狙うアヌティン政権にとって、この緩和は「外貨獲得」と「公衆衛生」の天秤を問う象徴的な政策だ。

政府は現在、飲食店や小売店に対し、通常は禁止されている午後2時から5時の時間帯も含めた全日販売を認めている。商務省の推計では、この3時間の解禁により、飲食業界全体の売上は前年同期比で約15%押し上げられた。特に日中の暑い時間帯に冷たい飲料を求める外国人観光客のニーズを取り込めたことが大きい。

一方で、懸念されるのは社会への負の影響だ。タイ政府が注視しているのは、飲酒に起因する交通事故数と暴力事件の推移である。4月13日から始まるタイ正月「ソンクラーン」は、例年、飲酒運転による死傷者が急増する「魔の7日間」としても知られる。

アヌティン首相は、「ソンクラーン期間中のデータが最終判断の決定打になる」と強調。この期間に重大事故が抑制されれば、6月以降の規制撤廃と恒久的な解禁に踏み切る公算が大きい。また、東部経済回廊(EEC)内の「空港シティ」など特定エリアでは、さらに踏み込んだ「24時間販売」の検討も並行して進められており、タイの夜の経済(ナイトタイム・エコノミー)は大きな転換点を迎えている。

■ 最新の規制状況まとめ(2026年4月12日時点)

  • 販売可能時間: 午前11時〜午後2時、午後2時〜5時(試行緩和中)、午後5時〜深夜0時。
  • 試行期間: 2026年5月31日まで。
  • 例外日: 仏教記念日および選挙日(直近では2月8日の総選挙時)は全日禁止。
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