バンコク大学の世論調査センター「バンコク・ポール」が実施したバンコクの公共バスに関する世論調査によると、利用者のおよそ9割が「バス停で長時間待たなければならない」と回答、およそ8割は「バス不足のせいで会社や学校に遅刻した」と回答するなど、バス不足が深刻化している実態が明らかになった。
同世論調査は6月17~21日にバンコク首都圏在住の1151人を対象に実施。「バス利用に際しての問題は何か?」との質問に対し、89.2%が「バス停で長時間待たなければならない」と回答、44.4%が「バス車内が混んでいる。混みすぎで乗車できないことがある」と回答した。
また、35.5%が「バスの状態がよくない。汚い。古い」と回答し、61.4%が「バス以外の交通機関を利用する必要が時々ある」と回答した。
これに対し、バンコク首都圏で公共バスを運行するバンコク大量輸送公社(BMTA)は、コロナ禍からの急回復でバスの利用が急激に回復したことがバス不足の問題をさらに深刻化していると指摘。
バスの利用者数は、コロナ前の80~90万人からコロナ禍に29~40万人に激減したものの、コロナ状況の改善により現在70万人まで急回復する一方、バスの老朽化や予算不足などによりバスの補充が追い付いておらず、およそ25%の路線でバス不足が慢性化しているという。