
やっと出た!「初の黒字」だ。
タイのフードデリバリー・配車アプリ大手「LINE MAN(ラインマン)」が、2025年度(2025年1月〜12月期)において創業以来初となる純利益5億4,200万バーツを達成したことが明らかになった。
赤字体質からの脱却——何が変わったのか
LINE MANは設立以来、Grab・Food Pandaなどとの激しい市場シェア争いの中で多額のマーケティング費用を投じ、長年にわたって赤字が続いていた。しかし2025年度は「収益性の改善」を優先した戦略転換が功を奏した。具体的には、配達手数料の見直し、レストランパートナーとの収益分配モデルの最適化、不採算エリアからの撤退などが奏功したとみられる。
同社によると、フードデリバリー事業はもちろん、配車サービス「LINE MAN TAXI」や急速に成長している「LINE MAN Wongnai」(レストラン予約・クチコミ)部門も収益拡大に貢献したという。
タイのデジタル経済の成熟を示す
LINE MANの黒字転換は、タイのデジタル経済が「成長期」から「成熟期」に移行しつつあることを示す象徴的な出来事だ。Grabをはじめとするライバル各社も採算性重視に転換しており、「補助金合戦」による市場獲得競争から「収益を伴う成長」への移行が業界全体で進んでいる。
一方で、中国系配車・デリバリーアプリ(DiDiや各種ブランド)のタイ進出も取り沙汰されており、競争環境は引き続き流動的だ。LINE MANが今後もこの黒字を維持できるかどうかが、2026年の注目ポイントとなる。
「やっと黒字になった」——その事実の重さをLINE MANの経営陣は誰よりも知っているはずだ。長い忍耐の末に掴んだ成果が、本当の意味での持続的成長につながることを期待したい。