欧州共同体(EU)がロシア産石油の部分的な禁輸措置を決定したことについて、タイ商業銀行大手バンコク銀行のコーブサック副社長は「石油価格は今後1~2年は上昇が見込まれる」との見解を示し、タイ政府に対し、個人消費刺激策「コン・ラ・クルン(半分ずつ)」やタイ版GoToトラベル「ラオ・ティオ・ドゥアイカン(みんなで旅行しよう)」等の施策に大規模な予算を投入するのをやめ、燃料価格の安定のための補助金に向けるべきだと述べた。
同副社長によれば、国際石油価格は1バレルあたり120米ドルまで急騰しているが、ロシア産原油は世界消費量のおよそ10%を占めており、すぐに150米ドルに達する見通し。またロシアが供給の14%を占める尿素肥料の価格も急騰しているという。
なお、「コン・ラ・クルン」は市場や屋台などでの消費支出に対し支出金額の半額を政府が補助するスキーム。