タイ証券取引所(SET)は、2025年に入りアルゴリズム・AIを活用したロボットトレーディングが市場全体の売買高に占める割合が44%に達したと公表した。
SETによると、ロボットトレーディングは2020年時点では全体の約18%だったが、わずか5年で倍以上に急拡大した。高頻度取引(HFT)と呼ばれる毎秒数千回の売買を行う手法や、機械学習モデルによる自動売買プログラムが主体で、国内外の機関投資家やヘッジファンドが活用している。
急拡大の背景には、SETが2023年に導入したコロケーションサービス(取引所サーバー内への自社サーバー設置)の普及がある。これにより注文の送信速度が飛躍的に向上し、アルゴリズム戦略が有利になったとされる。一方で「ロボットが相場の急変動を増幅させ、個人投資家が不利になっている」との批判も根強い。
SETのパタラポン・プラサーツィン副所長は「アルゴリズム取引そのものを規制するのではなく、フラッシュクラッシュ(急激な価格崩壊)防止のためのサーキットブレーカー強化と、異常取引の監視システム刷新を優先させる」と述べた。タイの個人投資家団体は、ロボットトレーディングへの課税強化を当局に求める署名運動を展開している。