
タイのクラフトビールが世界の檜舞台で輝いた。「ビールのオリンピック」とも呼ばれる世界最高峰の品評会「ワールド・ビア・カップ2026」で、タイのブルワリー「SPACECRAFT(スペースクラフト)」が銀メダルを獲得したのだ。世界中の強豪ブルワリーがひしめく中での受賞に、タイのビールファンは沸き立っている。
ワールド・ビア・カップは米国で開催される世界最大級のビール品評会で、数十カ国から数千銘柄が出品され、スタイルごとに厳格な審査が行われる。メダル獲得は世界のビール業界で通用する品質の証明とされ、アジアの小規模ブルワリーにとっては極めて高いハードルだ。タイ勢の受賞は、国内クラフトビールシーンの実力が世界水準に達したことを示す出来事と言える。
タイのクラフトビールは長年、大手優位の酒類規制の下で少量生産の免許取得が難しく、造り手の多くが海外委託醸造などで腕を磨いてきた歴史がある。近年は規制緩和の議論が進み、小規模醸造への道が徐々に開かれつつあり、国産クラフトの銘柄数は着実に増えている。今回の受賞は「タイでも世界に勝てる」という何よりの実証となり、業界関係者からは「後に続く醸造家の背中を押す一勝」と歓迎の声が上がる。
SNSでも「タイのビールが世界で認められた。誇らしい」「規制と闘いながらここまで来た造り手に拍手」「今夜は国産クラフトで乾杯だ」と祝福が相次いだ。
バンコクにはクラフトビールを扱うバーや飲食店が年々増えており、旅行者が受賞級の国産ビールを味わえる環境も整いつつある。トムヤムクンに合う一杯を探す旅——タイ観光の新しい楽しみ方として、日本人旅行者もぜひ試してみてはいかがだろうか。