タイ南部ナコンシータマラート県で、小4男児がコールセンター詐欺で120万バーツの被害を受けたとし、男児の父親(49)が警察に被害を届け出たものの、実は男児がオンラインゲームのアイテム購入などに無断課金していたという事件が起こった。
現地メディアの報道によると、男児は7月7日から同25日の間にコールセンター詐欺にあったと父親に嘘をつき、信用した父親は「銀行口座から65回にわたり現金が引き出され、総額120万バーツが何者かに送金された。コールセンター詐欺だ」として警察に被害を届け出た。
その後、警察の動きが遅いことに不満を持った父親は、同県のマスコミ協会に被害を訴えたところ、ソーシャルメディアで話題になり、動かざるをえなくなったタイ警察は7月29日、父親と男児に対する取り調べを行った。
警察の取り調べにより、総額120万バーツの支払いは、男児がオンラインゲームのアイテム購入と、ユーチューブのスーパーチャット(投げ銭)の費用として請求されたものだということが判明。
男児は父親の名義で登録をしたe-wallet(電子財布)でそれらの支払いをしていたことが明らかになった。e-walletは父親の銀行口座から自動チャージされるよう設定されていたという。
父親によれば、コロナ禍の影響で小学校が閉鎖されていた際、自宅でオンライン授業を受けるため父親のスマートフォンを男児に使用させたことがあり、その際にe-walletの登録を行っていたとみられている。
父親は、児童がスマートフォンで何をするかは気に留めたことはなかったと供述しており、タイ警察では、未成年者が保護者に無許可でオンラインゲームに課金することのないよう保護者に対し注意を呼び掛けた。