タイ東部チャチュンサオ県パノムサラカム郡で、父親(34)が中学3年生の実娘(14)に3年間にわたり性的暴行を与え、妊娠させていた事件で、タイ警察は9月19日、事件発覚後、行方不明になっていた父親が自首したと発表した。同事件は、県の社会福祉事務所に「親子の様子がおかしい」との通報があり、職員が家庭訪問したことで事件が発覚した。
現地メディアの報道によると、被害者の女児は幼い頃に両親が離婚。現在は父親が勤務する製氷工場の従業員宿舎で、父親と再婚相手のカンボジア人女性(37)の3人で生活していた。
しかし、継母がシフト勤務で働いており昼間は不在のことが頻繁にあったため、女児は父親と2人きりで部屋にいることが多く、中学1年生のころから父親から性的関係を強要されていた。
近所の住民によれば、父親と娘の実生活での様子が、まるで恋人同士のようだったことが原因で、再三、夫婦喧嘩をしていたという。
女児の担任教師は「父親が娘さんを送り迎えする際の2人のしぐさが親子関係とは異なっていて違和感を感じていた」と述べ、女児が学校を頻繁に休むので不審に思っていたと供述している。
今回の事件発覚のきっかけとなったのは、県の社会福祉事務所に「親子の様子がおかしい」との通報で、同局が女児を家庭訪問したところ、女児が実父からの性的虐待について自白していた。
病院で精密検査を受けさせたところ妊娠7カ月であることが判明したため、女児は県の児童養護施設で保護された。
県の社会福祉事務所は9月15日、実父からの性的虐待について警察に通報。タイ警察は16日、女児を取り調べたところ供述内容が一致していたが、父親は行方をくらましていたが、19日に自首した。
今回の事件について、女児は「誰にも相談できなかった。母親は新しい家族がいるので、頼れるのは父親のみ。父親が逮捕されたら誰にも頼れないから黙っていた」と供述している。