タイ最大の民間医療グループ「バンコク・ドゥシット・メディカル・サービス(BDMS)」とリゾート航空「バンコクエアウェイズ」の創設者であるプラサート・プラサートトン・オソート博士が4月21日、93歳で逝去した。タイの医療・観光産業の礎を築いた立志伝中の人物の死に、財界・医療界から多くの哀悼の意が寄せられている。
1932年生まれのプラサート博士は外科医として出発し、1969年にバンコク病院を設立。その後BDMSとして拡大し、現在は全国に50以上の病院を擁するタイ最大の医療グループを築き上げた。同グループは2025年末時点での株式時価総額が数千億バーツ規模に達し、「医療ハブ」としてのタイの国際的地位確立に大きく貢献したとされる。
航空分野では1986年にバンコクエアウェイズを設立し、コ・サムイ(サムイ島)を主要観光地として世界に知らしめた。サムイ島に専用空港を建設し、リゾート路線を開拓した先見の明は業界内で高く評価されている。2018年の時点での推定資産は35億ドルで、タイ株式市場における有力個人投資家としてもBDMS株9.18%、バンコクエアウェイズ株11.38%を保有。
葬儀はワット・テープシリントラワート寺院で執り行われ、4月22日には沐浴式と王室水注ぎの儀が実施された。タイ王室と産業界の重鎮が多数参列し、その偉業を追悼した。タイのアヌティン首相は「タイの医療・観光の発展に多大な功績を残した方を失い、深く悲しむ」と弔意を表明した。