
タイ商務省が発表した統計によると、2026年上半期(1〜6月)の輸出額は前年同期比17.6%増となり、過去最高水準で推移していることが分かった。第1四半期は961億ドル(前年比17.4%増)、第2四半期は1005億ドル(同17.7%増)と、いずれも二桁の高い伸びを記録している。
商務省は年間を通じた輸出額について、8%程度の増加で3668億580万ドル、日本円換算で約11兆7000億バーツに達するとの見通しを示した。実現すれば過去最高を更新することになる。輸出市場別では米国が引き続き最大の相手先で、上半期の輸出額は471億4460万ドルと前年比41.1%の大幅増を記録した。米国の関税政策を巡る不透明感が指摘される中でも、タイからの輸出は堅調さを維持している形だ。
国境貿易・通過貿易も好調
タイ国境を通じた貿易(国境貿易・通過貿易)についても、上半期の合計額が1兆1200億バーツを突破し、前年比10.4%増となった。中でもシンガポールを経由した輸出は178.9%という驚異的な伸びを記録しており、東南アジア域内での物流ハブとしてのタイの役割が改めて浮き彫りになっている。
一方で、貿易収支については、半導体や電子部品などハイテク関連の輸入増加を背景に、上半期で1兆1000億バーツ規模の貿易赤字を計上したとの指摘もある。商務省関係者は「AIやデータセンター関連の投資が輸入を押し上げている面はあるが、これは中長期的な産業高度化への投資と捉えるべきだ」と説明した。
タイ経済にとって輸出は成長のけん引役であり続けており、今後も米国向けを中心とした需要動向、そして為替相場の変動が業績を左右する重要な要素となりそうだ。