親の言いつけを守れなかった娘の金を使い込み、「強盗に遭った!」と嘘をついた。しかし人の口に戸は立てられない——自白は思わぬところから訪れた。
タイ東北部ノンブアランプー県に暮らす高齢女性プラニー(仮名)が、海外在住の娘から預かっていた金のアクセサリーをギャンブルの資金に充てるため売却し、その後「強盗に盗まれた」と嘘の被害届を警察に提出していたことが明らかになった。自白を促したのは娘本人だった——調査の遅さに業を煮やし、テレビ局「チャンネル8」に相談したことがきっかけだ。
娘によると、強盗被害の報告を受けてから何か月も経つのに警察が動かないことを不審に思い、報道番組に情報提供したところ、記者の調査で母親の証言に矛盾があることが判明。最終的に、プラニーさんは「実は強盗などなかった」と自白した。
「娘への申し訳なさより、ギャンブルへの誘惑が勝った」——悲しい現実
警察の調べに対し、プラニーさんは「ギャンブルで負けが込み、どうしてもお金が必要だった。娘に正直に言えなかった」と話した。ギャンブル依存が一人の老女を「犯罪者」に変えた悲しい話だ。虚偽の被害届は犯罪であり、プラニーさんは公務員業務妨害などの罪で起訴される可能性がある。
「タイの高齢者ギャンブル依存」問題の深刻さ
SNSでこのニュースが広まると、同情の声と呆れの声が半々で寄せられた。「孤独な高齢者がギャンブルにはまるのは社会の問題だ」という指摘もある一方、「嘘をついて警察の時間を無駄にしたのは許せない」という批判も根強い。娘は「怒っているというより悲しい」と語ったというが、失われた信頼を取り戻すのは宝飾品よりずっと難しい。「強盗に遭った」と言えば誰もが心配して助けてくれる——その人情を逆手に取った自作自演は、さすがに洒落にならない。