
タイ政府は2026年6月上旬、一般家庭や中小企業を対象に屋根置きソーラーパネル(ソーラールーフ)の設置を支援するため、最大4万バーツ(約17万円)の低利融資プログラムを開始すると発表した。エネルギー省と国家電力公社(PEA)が連携して実施するこの制度は、タイのカーボンニュートラル目標達成に向けた重要な施策として位置づけられている。
融資条件は、金利が市場金利よりも大幅に低い設定で、返済期間も最長10年程度と比較的長く設定される見通しだ。対象となるのは一般家庭、農業従事者、中小事業者で、申込はオンラインで受け付ける予定とされている。政府は今後3年間で少なくとも10万世帯へのソーラーパネル設置を目標として掲げた。
タイでは電力料金の高騰が家計や中小企業の経営を直撃しており、自家発電への関心が急速に高まっている。特に農村部では、昼間の余剰電力を売電することで副収入を得られるとして、農業従事者を中心に関心が集まっている。今回の低利融資はそのハードルをさらに下げるものとして歓迎されている。
SNSでは「やっと!これを待っていた」「4万バーツで投資回収は何年くらいか計算したい」「農村の農家にこそこういう制度を広めてほしい」「太陽光発電と電気自動車を組み合わせたら最強じゃないか」など反響が大きかった。
タイは2050年のカーボンニュートラルを目指しており、再生可能エネルギーの普及は国家的課題だ。現在タイの発電量に占める再生可能エネルギーの割合はまだ約20%程度にとどまっており、政府は2030年までに30%以上に引き上げる目標を掲げている。今回のソーラーパネル普及策はその目標達成に向けた重要な一手となる。
電気自動車(EV)の普及とソーラー発電の組み合わせによるエネルギー自立という新しいライフスタイルが、タイの家庭に広がる日は着実に近づいている。
