
日本のコンビニエンスストアで、タイ人観光客が会計を済ませる前にカップ麺の蓋を開けてお湯を注ぎ、店員から厳しく注意される様子を映した動画がSNS上で拡散し、話題を呼んでいる。
動画によると、当該の観光客はカップ麺を選んだ後、レジで支払いを済ませる前にその場で蓋を開封し、備え付けの給湯器でお湯を注ごうとしたという。これに気づいた店員が駆け寄り、はっきりとした口調で「まずお会計を済ませてください」と制止する場面が収められている。この様子を別の客が撮影し、SNSに投稿したことで拡散した。
日本では、会計前の商品開封は原則として認められておらず、特にカップ麺のようにお湯を注ぐと返品や再販ができなくなる商品については、店舗側が厳格な対応を取ることが一般的だ。今回の一件も、こうした基本ルールをめぐる認識のずれが引き起こしたトラブルとみられる。
タイのSNSではこの動画をめぐって意見が真っ二つに割れている。
- 「郷に入っては郷に従え。会計前に開けるのはさすがにダメ」(出所:Facebook)
- 「店員さんの注意の仕方が少し厳しすぎる気もする」(出所:X)
- 「知らなかったんだと思う、悪気はなかったのでは」(出所:Facebook グループ「日本旅行情報交換」)
- 「これでタイ人全体が悪く見られるのが一番困る」(出所:X)
- 「日本のコンビニのルールは事前に調べてから行くべき」(出所:Facebook)
専門家によれば、日本の小売店では「会計前の商品は店舗の在庫」という意識が徹底されており、これは文化的な違いというより、衛生管理と在庫管理の両面から生まれた慣習だという。海外からの旅行者にとっては馴染みが薄いルールである一方、一度知ってしまえば守るのは難しくないマナーでもある。
今回の動画は炎上とまではいかないものの、タイ人旅行者の間で「郷に入っては郷に従え」を再確認するきっかけとなった。ちょっとした思い込みが、思わぬ形で注目を浴びる——日本旅行ブームが続く今、こうした小さなすれ違いは今後も起こり得るだろう。
