
あまりにも凄惨な現場に、ベテラン捜査員も言葉を失った。17日午後8時10分ごろ、ウドンターニー県バンドゥン郡ポーンスーン地区の田んぼの中に建つ小屋で、この集落に住むソムサック・タムワーピーさん(35)=通称トング=が変わり果てた姿で発見された。首は切断されて持ち去られ、アキレス腱と急所も切り落とされるという、常軌を逸した猟奇殺人だ!
第一報を受けたのはバンドゥン警察署の当直捜査官エーカポップ捜査官。シースットー救助協会やVRレスキュー、国道警察も加わり現場に急行した。遺体には白い粉が全身に振りかけられていたとの情報もあり、何らかの「儀式」や強烈な怨恨をうかがわせる。「30年この仕事をしているが、ここまでの現場は記憶にない」(現場に入った救助隊員)
発見したのは食事を届けに来た村人だった
遺体を発見したのは、トングさんに食事を届けに来た村人だった。「小屋をのぞいたら、あの状態で…。腰が抜けて、しばらく声も出ませんでした」(発見者の村人)。トングさんは今月13日にも刃物と銃で襲われて負傷し、病院を退院したばかり。田んぼの小屋で療養生活を送っていた矢先の惨劇だった。退院後に周囲へ漏らした数字が宝くじで的中したという逸話まで飛び出し、集落は騒然としている。
村長が明かした被害者の素顔
ただ、真っ先に現場へ駆けつけたバーンファーン村のタナタット村長は、複雑な胸中を明かす。「彼は攻撃的で薬物にも手を出し、盗み癖もあった。他人の家に居座って、出て行けと言われると逆上して罵る。村人はほとほと困り果てていて、親族も距離を置いていた」(タナタット村長)。恨みを買う下地は、十分すぎるほどあったということだ。
SNSでも衝撃が走っている。「首を持ち去るなんて、ただの殺人じゃない」「13日に襲われた事件と絶対つながっている」「犯人はまだ近くにいるかもしれない。怖くて夜も眠れない」(いずれもFacebookのコメント)
警察と救助隊、村人は近くの池で消えた頭部の捜索を続けているが、まだ発見に至っていない。動機も犯人像も特定されておらず、13日の襲撃事件との関連が捜査の焦点だ。頭部なき遺体が語れぬ真実を、捜査当局が語らせるしかない。