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中国人男性、1億バーツ詐欺事件でチェンマイに逃亡、留学ビザ切れで御用

1億バーツ(約4億7200万円)規模の詐欺事件の容疑者として指名手配されていた中国人の男が、北部チェンマイ県で入国管理局に逮捕された。表向きは留学生としてタイに滞在していたが、学生ビザの期限はすでに切れていたという。

タイ入国管理局によると、男は年齢不詳の中国籍。バンコクなど中部での大規模な詐欺事件への関与が疑われ、長期間にわたって逮捕を逃れてきたとみられる。捜査当局は国内の出入国記録や滞在先の情報を分析し、男がチェンマイ市内に身を潜めていることを特定した。

学生ビザを偽装、滞在を継続

男は当初、タイの教育機関に籍を置く留学生としてビザを取得していたが、実際には就学を継続せずビザが失効した状態で滞在を続けていたとされる。入国管理局は、観光地としても人気の高いチェンマイが、逃亡先として選ばれるケースが後を絶たないと説明している。学生ビザや就労ビザを取得した外国人が、資格の実態を失った後も滞在を続ける「ビザの空洞化」は、タイ当局が近年取り締まりを強化している分野の一つだ。

詐欺被害は1億バーツ規模

男が関与を疑われている詐欺事件の被害総額は1億バーツに上るとされ、被害者は投資話や商取引を装った手口で金銭をだまし取られたとみられる。詳しい手口や共犯者の有無については、当局が引き続き捜査を進めている。タイ国内では外国人が主導する組織的な詐欺事件が相次いで摘発されており、今回の逮捕もその一例とみられている。

タイ入国管理局は、ビザの期限切れや資格外活動を把握するための在留審査を強化する方針を示しており、今後も同種の摘発が続く可能性がある。

観光地チェンマイに潜む「逃亡先」の実態

チェンマイは古都の雰囲気を残す観光都市として日本人にも人気が高いが、外国人の長期滞在者が多いことから、身元を隠して暮らしやすい土地としての側面も指摘されている。地元の不動産関係者によると、短期賃貸のコンドミニアムは現金払いで契約できる物件も多く、身分確認が緩やかなまま外国人が住み着くケースが後を絶たないという。今回拘束された男も、周辺住民からは「物静かでほとんど顔を合わせることのない住人だった」といった趣旨の情報が捜査関係者に寄せられている。

組織的詐欺の摘発が続くタイ

タイでは近年、国境地帯のコールセンター型詐欺拠点の摘発に加え、都市部でも外国人グループによる投資詐欺や商取引詐欺の摘発が相次いでいる。入国管理局の担当者は、こうした事件の背後に複数国にまたがるネットワークが存在する可能性があるとの見方を示しており、関係国の捜査機関との情報共有を強化していると説明した。

捜査当局は今後、男の身柄を関係する捜査部署に引き渡し、詐欺事件の全容解明に向けた取り調べを進める方針だ。余罪の有無や、被害者への返還が可能な資産が残っているかどうかも、今後の捜査の焦点になるとみられる。チェンマイという穏やかな古都の一角で、1億バーツ規模の事件の綱が静かに引き寄せられた格好だ。

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