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タイ東北部マハーサラカム県、不倫を巡る口論から隣人2人死亡、妻絞殺で計3人死亡

斧を手にした57歳の男が隣家に向かったとき、村の平穏な夜は一瞬で惨劇に変わった。タイ東北部マハーサラカム県カンタラウィチャイ郡カムリアン区ホンクドウィアン村で10月16日夜、隣人との痴情のもつれから3人が死亡する事件が起きた。

「別れるつもりはない」、男の言い分

警察によると、加害者のカムポーン容疑者(57)は、隣家の娘と親密な関係になっていた。容疑者自身は、娘が自宅に頻繁に遊びに来るうちに親しくなったと説明しているが、隣人家族はすでにこの関係を巡って民事訴訟を起こしており、容疑者の妻アムラーさん(51)も別居を求めていたという。関係者によると、容疑者とこの娘との間には1歳余りの子供もいるとされ、事件の背景には単純な口論では片付けられない複雑な事情が絡んでいたとみられる。事件当夜、容疑者は隣人側と口論になり、殴り合いに発展した。

包丁と斧、そして自宅の寝室で

容疑者は包丁と斧で隣人のジョムシーさん(52)、スパーポーンさん(48)、助けに入った親族のスラセートさん(45)の3人を襲撃。3人は現場から約100メートル離れた路上で倒れているのが見つかった。容疑者はその後自宅に逃げ込み、警察が駆け付けた際には自傷行為を図っていた。寝室では妻アムラーさんが意識を失った状態で発見され、搬送先の病院で死亡が確認された。容疑者は「バッグのストラップで妻の首を絞めた」と供述しているという。

村長「家族ぐるみの対立があった」

地元の村長ウライ・ブンラー氏によると、加害者と隣人家族の間には、娘との関係を巡る対立が以前から続いていたという。ジョムシーさんとスパーポーンさんは病院での手当てもむなしく死亡、妻アムラーさんを含め死者は計3人に上った。スアカワイ警察署長は当初の容疑を「傷害致死」としつつ、証拠を精査したうえで殺人罪での起訴も視野に入れているとしている。負傷したスラセートさんの容体は明らかにされていない。痴情のもつれが引き金となった事件は、静かな農村に深い傷を残した。

農村を揺るがした一夜

事件現場となったホンクドウィアン村は、タイ東北部の穀倉地帯に位置する典型的な農村で、住民同士が顔見知りの小さなコミュニティだ。普段は静かな暮らしが続く地域だけに、一夜にして3人の命が失われた事件の衝撃は大きい。マハーサラカム県警は、周辺住民への聞き取りを続けながら、容疑者の動機と犯行の全容解明を急いでいる。民事訴訟という形で既に対立が表面化していたにもかかわらず、事態を防げなかったことに、地域社会からは重い課題を投げかけられた形だ。

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