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中国研修のはずが空港に航空券なし、タイの生徒62人と教師8人が270万バーツ被害

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スワンナプーム空港に集まった生徒たちを待っていたのは、存在しない航空券だった。中国の古都・西安で文化を学ぶはずだった短期研修が出発当日に頓挫し、タイの複数の学校の生徒62人と教師8人、計70人が270万バーツ(約1270万円)超の被害を訴えている。タイ紙複数紙が18日に報じた。

保護者らは18日、ノンタブリ県選出のウッタコーン・ナッタヤクン下院議員(人民党)に付き添われ、バンコクの警察に被害を届け出た。報道によると、研修は基礎教育委員会事務局(OBEC)と連携した13日間の中国文化交流として学校から案内され、参加証明書も出るとの触れ込みだった。

1人3万9900バーツ、日程は13日から3〜4日に

ある学校は6月、生徒1人当たり3万9900バーツ(約18万8000円)を一括で集めた。分割払いを認めた学校もあった。保護者は学校に支払い、学校が「ドクター」と呼ばれる主催者に送金していた。8月に入ると保護者は大人数のグループチャットに招かれ、計4回の説明会が開かれた。その過程で、西安での滞在は13日間から3〜4日間に短縮された。

保護者は再三、航空券の予約書類を求めたが、提示されることはなかった。主催者は10月14日の深夜に説明会を開き、便の変更はないと保証したという。翌15日、第1陣の50人がベトジェットの午後5時発の便に乗るため空港に集合。ところが航空会社には発券も予約も支払いの記録もなかった。主催者は航空会社の欠航が原因だと説明した。深夜の海南航空便に乗る予定だった第2陣の20人は、自宅を出ることすらなかった。

返金は1万バーツのみ、個人情報の流出も懸念

主催者は18日への延期か全額返金かを提示し、保護者は全員が返金を選んだ。しかし同日に返金されたのは1万バーツ(約4万7000円)だけで、残りは19日に支払うと約束したという。保護者らは、主催者に出生証明書や旅券の写し、保護者の同意書を求められていたことから、個人情報が悪用されないか心配している。中国の大学に問い合わせたところ、主催者から連絡はあったものの、学校印のある書類や契約書は確認できなかったとの回答を得たという。

マティチョンによると、教育当局は調査で基礎教育委員会事務局の職員の関与を確認したとして、懲戒と刑事の両面での処分も視野に、週内に結果をまとめる方針だ。下院の消費者保護委員会も22日に関係機関と被害者を国会に招き、事情を聴く予定だ。保護者側は全額が戻っても法的措置を取る構えを崩していない。研修で学ぶはずだった「中国文化」より先に、子どもたちは大人の世界の厳しさを学ぶことになった。

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