
韓国の現代自動車(ヒュンダイ)がタイ市場で新たな勝負に出る。
ヒュンダイのタイ法人は6月29日に「IONIQ 5 N Line(アイオニック5 エヌライン)」のタイ国内組立モデルを正式発表する予定だ。これはヒュンダイとして初めてタイ国内で生産される電気自動車となる。
タイでの現地組立を実現することで、政府のEV補助金制度(EV3.0・EV3.5)の対象となり、価格競争力が大幅に向上する。現地組立モデルの予想価格は輸入モデルより15〜20%程度安くなるとの観測で、150万〜170万バーツ台での投入が見込まれている。
IONIQ 5 N Lineはスポーティなエクステリアが特徴のパフォーマンス志向のEVで、航続距離は1回の充電で460km超(WLTPモード)を謳う。タイのEV市場では中国系ブランドが価格競争を制しているが、IONIQ 5 N Lineは「プレミアムで走りにこだわるEV」というセグメントを狙う戦略だ。
タイのEV市場シェアは2025年で中国系ブランドが約65%を占める状況だが、ヒュンダイは現地生産によるコスト削減と韓国ブランドへの信頼性を武器に巻き返しを図る。日系メーカーも電動化投資を加速しており、タイの電気自動車市場はますます激戦化している。
日本人の観点からは「韓国メーカーが日系の牙城タイで本格EVを生産開始」という出来事として注目に値する。6月29日の正式発表イベントの内容が注目される。
