
日本のコンビニで、おにぎりが安くなる。大手チェーンが20種類のおにぎりを対象に1個あたりおよそ10円(約2バーツ)の値下げを9月29日から実施すると発表し、タイのSNSでちょっとした話題になっている。訪日旅行が定番化したタイの若い層にとって、コンビニの棚は「旅の予算表」そのものだからだ。
タイメディアが伝えたところによると、値下げの代表例はツナマヨネーズのおにぎりで、181円から171円へ。日本円で10円、タイバーツに直すとおよそ37バーツから35バーツになる計算だ。回転寿司チェーンでも、最も安い価格帯の皿が115円から110円へ、9月4日から引き下げられる。1皿あたり約24バーツになる。
背景にあるのは、米価の落ち着きだ。原価が下がった分を、家族連れなど低価格帯の客層を取り込むために還元する狙いがあると報じられている。
タイ人の声
- 「日本のコンビニのおにぎりって、タイのコンビニより高いのに、なぜかおいしい。2バーツでも下がるならうれしい」(出所:Facebook/訪日旅行情報グループ)
- 「10円で騒ぐの?と思ったけど、10日間の旅行で1日3個食べたら90円。それは大きい」(出所:X)
- 「値下げより、円安のほうがありがたい。今の為替なら朝ごはんは全部コンビニでいい」(出所:Facebook)
- 「日本は米が高いと騒いでいたのに、もう下がったのか。タイの米は下がらないのに」(出所:X)
- 「日本のコンビニは深夜でも温かいものが買える。これが一番の贅沢」(出所:Facebook/日本在住タイ人グループ)
訪日はタイ人にとって「日常の贅沢」に
タイ人にとって日本は、ビザ免除が続く数少ない先進国だ。タイ国籍のパスポート保有者は、1回の入国につき最長15日間、ビザなしで滞在できる。この措置は2027年6月末まで延長されており、バンコクの旅行会社にとって日本行きは年間を通じて売れる定番商品になっている。
その一方で、日本は今年7月に外国人向けビザ手数料を48年ぶりに大幅引き上げ、在留資格の手数料についても見直しの動きが出ている。タイ側からは「入りやすい国ではあるが、住みやすい国ではなくなりつつある」との見方も出ていた。
そんな空気のなかで飛び込んできた「おにぎり10円値下げ」は、旅行者目線の小さな朗報として受け止められた格好だ。
物価の話題は、その国との距離感をそのまま映す。タイの若者がコンビニのおにぎり1個の値段で盛り上がるのは、日本がもう「憧れの遠い国」ではなく、「また行く場所」になっているからだろう。