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タイ政府のAI国民パスポート「TH-AIパスポート」、133万人事前登録で8月31日始動

タイ政府が国民のAI活用を後押しする新プログラム「TH-AIパスポート」が8月31日、正式に始動する。デジタル経済社会省が主導するこの取り組みには、事前登録の締め切りを待たずしてすでに133万人超が登録しており、当初目標の500万人枠に向けて滑り出しは好調だ。

「TH-AIパスポート」は専用プラットフォーム「AiPASS」を通じて提供され、15歳以上のタイ国民が対象。マイクロソフト、グーグル、エヌビディアなど14社以上が提供する30種類以上のAIモデルに、無償または優遇条件でアクセスできる仕組みとなっている。デジタル経済社会省のチャイヤチョーク・チットチョープ大臣とパチョン・アナンシン事務次官が中心となって制度設計を進めてきた。

「学ぶ・稼ぐ・楽しむ」を掲げる国家プロジェクト

プログラムは「Learn(学ぶ)・Earn(稼ぐ)・Plern(楽しむ、タイ語の「プレーン」に由来)」という3本柱を掲げ、単なるAIツールの提供にとどまらず、教育コンテンツを通じたスキルアップや、AIを活用した副業・起業支援までを視野に入れている。教育プログラムにはグーグル・フォー・エデュケーションやマイクロソフト・エレベートなど、海外テック大手の教育部門も協力する枠組みが組まれている。

タイ国内での生成AI利用率は、9.1%から12.4%へと36.4%増加したとのデータもあり、政府としては国民のAIリテラシー向上を成長戦略の柱の一つに据えたい考えだ。8月30日午後0時33分時点での事前登録者数は133万7,088人に達しており、500万人という目標の実現に向けて、始動初日以降どこまで登録者数が伸びるかが焦点となる。

デジタル格差の是正にも期待

タイでは都市部と地方でデジタルインフラやITリテラシーの格差が指摘されてきた。政府が主導する形で無償・低コストのAIアクセスを提供することは、こうした格差を縮める一助になるとの期待がある一方、実際にどれだけの利用者が「学ぶ・稼ぐ」の段階まで活用を進められるかは未知数だ。

マイクロソフトやグーグル、エヌビディアといった世界的テック企業が名を連ねる今回の枠組みは、タイ政府が単なる規制当局ではなく、AI普及の旗振り役としての立場を強めようとする姿勢の表れとも言える。500万人という大きな目標に向け、TH-AIパスポートがタイ社会にどこまで浸透するか、今後の登録者数の推移が注目される。

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