シンガポールの移住コンサルティング会社ルマヴィ(Rumavi)が発表した「Rumavi Global Relocation Index」で、タイが192の国・地域の中で世界4位にランクインした。東南アジアに限ればマレーシアに次ぐ2位で、長期滞在や退職後の暮らしの移住先としてタイの評価が高いことが改めて示された結果だ。日本からの移住や長期滞在を検討している人にとって、具体的にどの点が評価されているかを知っておくと判断材料になる。
24項目を4分野で評価、タイは74.3点
同指数は「金融・税制」「生活の質・健康」「安全性・安定性」「定住のしやすさ・生活機会」の4分野、24の指標で各国・地域を採点している。1位はマレーシアで75.8点、タイは74.3点で4位。これにフィリピン(8位、71.6点)、ブルネイ(11位)、カンボジア(16位)、シンガポール(27位)、インドネシア(58位)、ベトナム(76位)、ラオス(91位)が続いた。
評価の重み付けでは、医療サービスの質が最も重視され、次いで海外所得への課税方法、生活費、道路交通の安全性、医療費の負担の順となっている。健康面・経済面での実生活の質が、ランキング全体を左右する構造になっていることがわかる。
タイの強みは「物価」と「通貨の安定」
項目別の点数を見ると、タイは支払い能力(生活費の負担感)で96.9点、通貨・銀行制度で91.8点、デジタルインフラで89.4点と高い評価を得た。一方で医療サービスの質と医療費の負担はいずれも78点で、トップクラスの項目と比べるとやや見劣りする結果となった。課題としては、法の支配、英語の通じやすさ、外国人のビジネス機会の3点が指摘されている。
生活費・銀行インフラの評価は移住検討者にも参考になる
物価の安さと通貨・銀行システムの安定性という2つの強みは、長期滞在ビザ(LTR、DTVなど)を使ってタイに移住・滞在する日本人にとっても実感と一致する部分が多い。一方で、医療の質や費用面では評価が割れており、持病がある場合や高齢での長期滞在を考える場合は、日本語対応可能な病院や、自分に合った海外旅行保険・医療保険の有無を事前に確認しておくことが安心材料になる。英語が通じにくいという課題は、タイ語をある程度学んでおくか、日本人コミュニティのネットワークを活用することで補える部分も大きい。