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覚醒剤所持容疑で福岡空港で拘束されたタイ人女性28歳は不起訴 両親「娘を信じ続けてよかった」

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コーヒーの袋に隠された覚醒剤900グラム。7月12日、日本の福岡空港でタイ人女性が身柄を拘束されたこの事件は、タイ社会が息を呑んで見守る「日本の司法」の試金石となった。そして7月31日、日本の検察が出した結論は――不起訴だった。

「関与の意図も、組織とのつながりも認められない」

拘束されていたのは、タイ国籍のAさん(仮名、28歳・女性)。海外から荷物を運ぶ、いわゆる「運び屋」的な代行業に従事していたとされる。日本の検察は、Aさんに薬物密輸の故意がなく、国際的な麻薬取引組織とのつながりも過去にないと判断した。

タイの司法制度と異なり、日本の検察官には起訴・不起訴を判断する広い裁量(起訴便宜主義)が認められている。証拠が揃っていても、犯意が認定できなければ起訴しない――今回の判断は、その典型例といえる。

父53歳、母45歳「明日、空港へ迎えに行く」

報せを受けたAさんの両親は、記者団の前で言葉を詰まらせた。父親のBさん(仮名、53歳)と母親のCさん(仮名、45歳)はこう語る。

「日本の当局が娘を解放してくれて、本当に嬉しい」

「家族はずっと娘を信じていました。うちの子が薬物に関わるはずがないと確信していた」

「これからはもうこの仕事はさせません。別の商売をしてもらいます」

両親は8月1日午後2時ごろ、空港で娘を出迎える予定。その後は家族そろって寺で功徳を積むという。「過ぎたことは過ぎたこと。厄払いだと思っています。これから家族に良いことが訪れますように。最後に、真実を明らかにしてくれたすべての関係機関に感謝します」

タイのSNSは日本の司法に称賛の声

この結末に、タイのSNSは沸いた。

  • 「日本の検察はちゃんと『意図』を見てくれた。ありがたい」(出所:Facebook / ニュースコメント欄)
  • 「これがタイだったら、まず何年も拘置されてから結論が出ていた」(出所:X)
  • 「良かった…でも彼女に荷物を託した人間は今もどこかにいる。そっちを捕まえて」(出所:Facebook)
  • 「知らない人の荷物は絶対に運ぶな。これが結論」(出所:X)
  • 「大使館と外務省もちゃんと動いたんだね」(出所:Facebook)

「知らなかった」では済まない現実

今回は不起訴で済んだが、日本の薬物取締法は極めて厳格だ。営利目的の覚醒剤輸入は無期または3年以上の懲役に加え、1000万円以下の罰金が併科されうる。故意が認定されれば、外国人であっても長期の実刑は避けられない。

タイでは近年、「荷物代行」「買い付け代行」といった副業が若い世代に広がっている。手数料は数千バーツ。だがその袋の中身を確認できなければ、リスクは人生そのものだ。今回の一件は、その危うさをタイ社会に強烈に刻みつけた。

娘は帰ってくる。だが、彼女に袋を渡した人物はまだ誰かに同じ袋を渡している。

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