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タイ最低賃金、2026年は全国337~400バーツで据え置き続く バンコクは日額400バーツのまま

タイの最低賃金は現在、日額337バーツ~400バーツ。最も高いのはバンコク都、プーケット県、チョンブリー県、ラヨーン県(一部はプルアクデーン郡)、チャチュンサオ県、サムイ島(スラタニ県)などに適用される400バーツで、2025年7月1日の改定以降、新たな引き上げは行われていない。

2024年以降の引き上げの経緯

2023年12月に国家賃金委員会が決定した引き上げ(2024年1月1日発効、330~370バーツ)の後、当時のセター政権は「日額400バーツ」の公約実現に向け段階的な引き上げを進めた。まず2024年4月13日、プーケットやバンコクの一部地区など主要観光地10地域の4つ星以上・客室50室以上のホテルを対象に、試験的に400バーツを導入した。

2025年1月1日には全国一斉改定が行われ、最低賃金は337バーツ~400バーツに引き上げられた。400バーツが適用されたのはプーケット県、チョンブリー県、チャチュンサオ県、ラヨーン県プルアクデーン郡、サムイ島の4県1郡で、バンコク首都圏は372バーツだった。

バンコク全業種が400バーツに(2025年7月)

国家賃金委員会は2025年6月17日、追加引き上げを決議し、7月1日付で官報掲載・施行された。これによりバンコク都内は全業種で日額400バーツ(改定前372バーツ、7.5%増)となった。あわせて、2つ星以上または客室50室以上のホテルとホテル内施設(レストラン、カラオケ、パブなど娯楽施設法の指定施設)については、全国どの県でも400バーツが適用されることになった。労働省はこの改定で約70万人の労働者が恩恵を受けると推計している。

なお賃金委員会は同時期に、熟練技能職13職種について日額465~800バーツの職種別最低賃金も設定している。

2026年は据え置き、労働側は大幅引き上げを要求

2026年7月時点で、337~400バーツの体系は2025年7月の改定から据え置かれたままで、年内の追加引き上げの具体的な動きは出ていない。労働者ネットワークは生活費の上昇を理由に日額712バーツへの引き上げと社会保障制度の改革を要求しているが、政策面での進展はみられない。物価上昇に加えAIによる雇用代替への懸念もあり、タイの労働者を取り巻く環境は厳しさを増している。

一方、企業側にとっては最低賃金の上昇が社会保険料の算定基礎額引き上げなど労務コスト全体の上昇につながっており、特にバンコクと東部経済回廊(EEC)地域に拠点を置く日系企業には引き続き注視が求められる。


タイ最低賃金の推移(日額・バーツ)

発効日範囲最高額の適用地域バンコク
2022年10月328~354チョンブリー、ラヨーン、プーケット353
2024年1月1日330~370プーケット363
2024年4月13日-(部分適用)観光地10地域の高級ホテル 400
2025年1月1日337~400プーケット、チョンブリー、チャチュンサオ、ラヨーン(プルアクデーン郡)、サムイ島372
2025年7月1日~現在337~400上記+バンコク全業種、全国の対象ホテル400
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