スポンサーリンク
スポンサーリンク

中国人観光客、ライオンに顔を噛みつかれる タイ北部チェンマイで

タイ北部チェンマイ県ムアン地区にある「ライオンカフェ」で、来店した中国人観光客の男性が展示スペースの子ライオンに顔を噛まれ、負傷する騒動が起きた。日本人読者からすれば「動物カフェでライオンを飼育し、客が直接触れ合える」こと自体に驚きを禁じ得ないだろうが、タイの一部の動物カフェではこうした形態が現実に営業している。

事件は8月28日に発生した。中国人観光客4人のグループがカフェを訪れ、うち男性1人が消毒や注意事項の説明、スタッフによる指導を一通り受けた上で、子ライオンとの触れ合いスペースに入室した。

ルールを無視して顔を近づける

ところが男性は説明された手順を守らず、子ライオンを両手で直接抱き上げ、自分の顔を動物の顔に近づけてしまったという。「野生動物である以上、突発的に反応することがある」とカフェ関係者は話す。次の瞬間、子ライオンが男性の顔に噛みつき、頬に2箇所の裂傷を負わせた。

「スタッフがすぐに駆け寄り、応急処置を施しました」とカフェ側は説明する。男性はその後、セントラルチェンマイメモリアル病院に搬送され、治療を受けた。カフェ側はツアー代金の返金に加え、4000バーツの追加賠償を行ったという。

「抱っこできる子ライオン」の是非

SNS上ではこの一件に対し、「そもそもライオンと触れ合えるカフェがあること自体信じられない」「野生動物なんだから当然起こり得ること」「タイではこういうお店があるんだ」といった驚きの声が相次いで寄せられた。中には「日本では考えられない光景」というコメントも見られた。

当局が是正指導

事態を受け、保護区職員はカフェに対し書面で警告を発し、出入り管理の強化と観光客による動物への直接接触の禁止を指導した。カフェ側も「今後は接触ルールをより厳格に運用する」としている。

愛らしい子ライオンとの記念撮影を求めて訪れる観光客は後を絶たないというが、相手はあくまで野生動物だ。「かわいい」の一言では済まされない現実を、今回の事件は改めて突きつけた形となった。

タイ各地に広がる「動物カフェ」文化

チェンマイをはじめタイ北部の観光地には、虎やライオンなど大型ネコ科動物と触れ合える施設がいくつも存在し、観光名物として海外からの客を集めてきた。一方で動物福祉の観点から、こうした施設のあり方については以前から国際的な批判の声も上がっている。

カフェの経営者は「安全教育を徹底してきたつもりだったが、今回の事態を重く受け止めている」と説明する。「動物にストレスを与えず、かつ観光客にも安全に楽しんでもらう。そのバランスをどう取るかが今後の課題だ」とも述べた。

被害に遭った中国人観光客の男性は、幸い命に別状はなく、傷跡が残る程度で回復に向かっているという。日本人観光客の間でも動物カフェは人気だが、「かわいいから」という理由だけで野生動物に近づくことの危うさを、今回の一件は改めて浮き彫りにした。

タイトルとURLをコピーしました