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EMS大手セレスティカ、AI・クラウド需要拡大を受けタイ事業を拡張 年内に3,500人超を新規採用へ

電子機器受託製造(EMS)大手のセレスティカは8月3日、AI(人工知能)・クラウド・データセンター向けインフラの需要急増に対応するため、タイでの事業拡張を継続すると発表した。同社は2026年末までに、エンジニア500人以上、オペレーション・技術職3,000人以上、合計3,500人超の新規採用を計画している。

世界ネットワーク最大の生産拠点

セレスティカ・タイランドは1995年に設立され、現在では同社の世界ネットワークの中で最大の生産拠点に成長した。拠点はレムチャバン工業団地内の輸出加工区(EPZ)にあり、敷地面積は約144,000平方メートル(サッカーコート約20面分に相当)、最新鋭の工場12棟を有する。現在の従業員数は7,000人超で、このうち数百人がエンジニアや高度な技術人材だという。

タイ拠点はストレージシステム、サーバー、コンピューティング機器、ネットワーク機器など高度なソリューションの設計・製造を担っており、世界的な大手クラウドサービス事業者やサーバー・ストレージ大手企業を支える重要な役割を果たしている。AI対応の次世代データセンターやクラウドインフラを支える製造拠点としての位置付けが強まっている。

「タイは世界成長戦略の要」 幹部が強調

セレスティカでグローバル・クラウド&コネクティビティ・ソリューションおよびハードウェア・プラットフォーム・ソリューション部門を統括するシン・ウェン・チャオ上級副社長は、次のようにコメントしている。

「タイのチームは、顧客が次世代のAI・クラウドインフラを構築する上で重要な役割を担っている。高度なテクノロジーソリューションへの世界的な需要が伸び続ける中、当社は最新鋭工場への投資、生産能力の拡大、エンジニアリング力の強化を進めている。タイは当社の世界成長戦略にとって極めて重要な存在であり、AIインフラの未来を共に切り拓く意欲あるエンジニアや技術人材を迎え入れられることを大変嬉しく思う」

同社は現在、タイ国内で幅広い分野のエンジニアを募集中で、応募希望者は同社採用サイト(careers.celestica.com)のタイ拠点求人ページから応募できる。

タイのAIサプライチェーンにおける存在感

今回の拡張は、タイが地域のAIサプライチェーンで存在感を高めている流れとも重なる。タイは最先端のAI用半導体そのものは製造していないものの、データセンター向けの電源・冷却設備、光通信、ネットワーク機器、サーバー、ストレージといった周辺インフラの生産・組立を担っており、セレスティカのほかデルタ・エレクトロニクス、ファブリネット、ウェスタンデジタルなど多国籍企業がタイ国内で関連事業を展開している。タイ投資委員会(BOI)によると、2026年上半期のデジタルインフラ関連の投資申請額は約1兆1,200億バーツに達しており、データセンター投資の拡大が国内の電源設備・冷却機器・サーバー・ネットワーク製品・ストレージ機器の需要を押し上げるとみられる。

一方で、マレーシア・シンガポール・ベトナムなど周辺国もより高付加価値なAI関連投資の誘致を強めており、タイが今後、製造・組立にとどまらず設計・エンジニアリングといった高付加価値領域を取り込めるかが課題となっている。

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