タイ中央銀行(BOT)のウィタイ・ラタナコーン総裁は13日、国際通貨基金(IMF)・世界銀行と共同で、サイバー詐欺・金融犯罪への対応策をまとめた政策文書「バンコク・ブループリント」を策定したと明らかにした。世界の中央銀行に向けた12項目の指針を示すもので、タイ・マレーシア・シンガポール・香港の事例集(コンペンディアム)も付属する。
発表は、タイが10月12日から18日まで開催しているIMF・世界銀行年次総会の枠組みで行われた。エクニティ・ニティタンプラパート副首相兼財務相は、今回の総会を「世界の金融オリンピック」と呼び、海外からの登録者数が約2万人と過去最多になったと述べた。IMF専務理事のクリスタリナ・ゲオルギエワ氏はタイの運営水準を評価したという。総会では、世界の金融詐欺による被害の67%がアジアで発生しているとの指摘もあり、国境を越えた対策強化の必要性が議題となった。
金1000万バーツ超は現金払い禁止、500万バーツ超の引き出しは目的の説明が必要
タイでは今年4月1日から、国内の資金移動を透明化する措置がすでに実施されている。1000万バーツ(約4700万円)を超える金(ゴールド)の購入は、現金や小切手ではなく銀行振込での支払いが義務付けられた。また500万バーツ(約2350万円)を超える現金の引き出しについては、口座名義人が使途を説明する必要がある。BOTは、現金からUSDT(テザー)などの暗号資産への転換についても不自然な取引や資金流出の動きを監視しており、証券取引委員会(SEC)と望ましくない取引を制限するための協議を進めているという。