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タイのEV輸入関税、現行10%から30〜40%へ引き上げ検討 2028年までの国内生産義務化と抱き合わせ

タイの物品税庁が、電気自動車(EV)の輸入関税を現行の10%から30〜40%へ引き上げる案の検討に入った。エクニティ・ニティタンプロン副首相の指示によるEV課税体系見直しの一環で、国内生産の義務化とセットになった措置だ。

タイの2026年1〜7月のEV販売実績は12万5411台で、前年同期比97.39%増と急拡大している。乗用車全体に占めるシェアは30.88%に達した。ただしこのうち63%が輸入車で、国内生産は37%にとどまっている。急速な普及の裏で、国内生産基盤の弱さが課題として浮かび上がっている。

2027年まで現行税率維持、28年までに生産義務化

物品税庁の案では、2027年までは現行10%(またはそれ以下)の税率を維持しつつ輸入を認める経過措置を設ける一方、2028年までに国内生産を義務化する。輸入枠の上限は、認可された生産能力の最大10%までとする方針だ。企業側には、輸入で稼いだ分を国内投資に振り向ける猶予期間が与えられる形になる。

この見直しの背景には、タイ工業連盟(FTI)や自動車工業会、部品メーカー団体からの要請がある。特に国内部品調達率が90%に達するピックアップトラックの販売減少が、サプライチェーンと鉱工業生産指数に打撃を与えていることへの懸念が強い。

自動車部品工業会の関係者はかねて、タイのEV部品生産の弱点として「規模の経済」の欠如を指摘してきた。関連企業は2400社を超え、労働者は70万人超にのぼるとされ、その多くが中小の部品メーカーだ。輸入EVの急拡大がこうした企業の受注に直接響いている。

中国系メーカーを中心とした輸入EVの急拡大は、タイの自動車産業の裾野を支えてきた部品メーカーの経営を圧迫してきた。今回の税制見直しは、EV普及と国内産業保護のバランスをどう取るか、タイ政府の難しいかじ取りを映し出している。

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