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バンコクに「渋滞税」は根付くか!ロンドン式の課金で鉄道運賃を安くする構想が浮上

バンコクの渋滞を金で解決できるか。都心に乗り入れる車から通行料を徴収し、その収入で鉄道運賃を安くする──ロンドンで実施されてきた「渋滞税」のモデルが、タイで具体的に検討され始めている。

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ロンドン方式とは何か

ロンドンでは2003年、市中心部に「コンジェスチョン・チャージ・ゾーン」を設定し、平日の日中にゾーン内へ進入する車両から定額の料金を徴収する制度を導入した。ナンバープレートを自動読み取りするカメラで課金する仕組みだ。

導入直後、ゾーン内の交通量は目に見えて減少し、バスの平均速度が改善した。そして重要なのは、徴収した収入が公共交通の改善に再投資される設計になっていた点である。

「20バーツ均一」を支える財源として

タイでこの議論が浮上している最大の理由は、鉄道運賃の引き下げ財源だ。都市鉄道の運賃を低く抑える政策は市民の支持を集めやすい一方、事業者への補填が必要になり、恒常的な財源が課題になる。

渋滞課金はこの二つを同時に解く可能性を持つ。車の利用者から徴収し、鉄道の利用者に還元する。車から鉄道への転換を促しつつ、財源も確保できるという理屈だ。

バンコク特有の壁

ただし、そのまま輸入できるほど話は単純ではない。ロンドンとバンコクでは前提が違う。

第一に、鉄道網のカバー範囲だ。バンコクの都市鉄道は路線数を増やしてきたが、郊外から都心へ通勤する人々の多くは依然としてバスやバイク、自家用車に頼っている。代替手段が不十分なまま課金すれば、単なる増税として受け止められる。

第二に、公平性の問題である。渋滞課金は所得に関係なく一律に課されるため、低所得層ほど負担感が重くなる。バイクタクシーや配達業者など、道路を仕事場にする人々への配慮も欠かせない。

第三に、課金ゾーンの線引きだ。境界のすぐ外側に交通が集中し、新たな渋滞が生まれる現象は各国で確認されている。

議論はまだ入り口

現段階では制度設計の研究段階であり、導入時期や料金水準が決まったわけではない。それでも、渋滞対策を「道路を増やす」から「需要を管理する」へと発想転換する議論がタイで始まった意味は小さくない。

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