
タイ南部プーケット県カトゥー郡カムラ地区の住宅街で18日、外国人観光客のグループがオートバイを路上に並べて一車線を封鎖し、SNS向けの動画撮影を行うトラブルが発生した。地元住民との間で一触即発の事態となり、警察が対応に乗り出した。
現場はバーンフアンクアン地区の生活道路。複数の外国人観光客が借りたバイクを連ねて道をふさぎ、エンジン音を響かせながら撮影を行っていた。見た目からアラブ系とみられる観光客のグループだったという。
注意した副村長に反発
異変に気づいた副村長のサナンヤーさんが安全上の理由から観光客らに注意を促したところ、観光客側は態度を硬化させ、威圧的な態度で詰め寄る場面もあった。付近にいた住民が間に入り、事態のさらなる悪化は避けられたという。
その後、村長のクリッサナー氏が観光客の宿泊先を直接訪れ、地域の生活道路であることや、子どもや高齢者が行き交う住宅街での安全確保の重要性について説明した。警察もカムラ駐在所に事案を記録し、再発防止に向けた対応を取った。
「撮影目的」トラブル、観光地で頻発
プーケットでは近年、SNS向けの「バズる動画」を狙った観光客の迷惑行為がたびたび問題化しており、今回の一件もその一つとみられる。住宅街という生活の場が撮影の舞台にされたことに、地元住民からは反発の声が上がっている。
警察は今後、同様のトラブルが繰り返されないよう、観光客向けの注意喚起や巡回強化を検討するとしている。
似た騒動、プーケット各地で相次ぐ
プーケットでは今回のカムラ地区の一件に先立ち、パトンビーチ周辺でも外国人観光客の集団が大型バイク数十台を連ねて道路を封鎖し、爆音を響かせながら走行する騒動が発生したばかり。SNS上には目撃者が撮影した映像が拡散し、「フリービザでこんな観光客ばかり来るなら、まともな旅行者は来られなくなる」「レンタルバイクの持ち主が気の毒だ」といった趣旨の批判的な書き込みが相次いでいる。
今回のカムラ地区の事案でも、住民からは「静かな生活道路が撮影スポットのように扱われるのは困る」「子どもや高齢者が通る道でエンジン音を響かせるのは危険すぎる」といった声が上がっており、観光地としての魅力と住民生活の両立が改めて課題として浮き彫りになっている。
プーケット県の観光関連団体は、ビザ免除制度の拡大に伴い訪問客数が増加する中、一部観光客によるマナー違反が地域全体のイメージを損なう懸念があるとして、注意喚起の多言語化や取り締まりの強化を求めている。
警察は今後、同様の道路封鎖行為が確認された場合には、交通法規違反として厳正に対処する方針を明らかにしている。