22日のタイ株式市場でSET指数は続伸し、前日比9.04ポイント(0.57%)高の1607.07ポイントで寄り付いた。半導体関連のデルタ・エレクトロニクス(DELTA)が電子機器セクターをけん引し、世界的なテクノロジー株の回復基調に連動する形で買いが優勢となった。
この日の売買代金は182億5798万バーツに上った。米中首脳会談への期待感が市場心理を後押ししたほか、米国でのAI関連投資の拡大観測が、タイ国内の関連テクノロジー銘柄への買いを支えたとみられる。
アジア株全体も上昇基調
アジア株式市場全体でも上昇が観測されており、地域全体のリスク選好が高まったことがタイ市場にも好影響を及ぼした。テクニカル面では、上値抵抗線が1620ポイント、下値支持線が1580ポイント付近とみられており、市場関係者はこのレンジ内での値動きを当面の目安としている。
前日までの取引では、フィッチ・レーティングスによるタイの格付け見通し改善などを材料に投資家心理が上向いており、今回の続伸もこうした地合いの延長線上にあるといえる。
DELTA以外の主力銘柄にも資金流入
電子部品大手のDELTAが引き続き相場をけん引する一方、金融・エネルギー関連の主力銘柄にも一定の資金流入が観測された。市場関係者は、今後の米中関係の進展や国内の金融政策動向が相場の方向性を左右するとみて、引き続き外部環境を注視する構えを示している。
タイ証券取引所関係者は、年末に向けた外国人投資家の資金流入動向についても注視していくとしている。
タイ株式市場は今年に入り、内需刺激策や観光需要の回復を背景に底堅い値動きを続けてきた。半導体・電子部品セクターは世界的なAI関連投資ブームの恩恵を受けやすく、DELTAをはじめとする関連銘柄への資金流入は当面続くとの見方が市場関係者の間で優勢だ。
一方で、原油価格や米国の金融政策の先行き、国内の政治情勢など不確実要因も残っており、投資家心理は一進一退の展開が続く可能性がある。証券会社のアナリストは、短期的な過熱感には注意しつつ、中長期的にはタイ経済のファンダメンタルズ改善を評価する声も出ていると指摘している。