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タイの消費者信頼感指数、8月は6カ月ぶり高水準 洪水で9月以降は急失速の懸念

タイの8月の消費者信頼感指数が6カ月ぶりの高水準を記録したことが分かった。しかし、9月以降に深刻化した洪水被害の影響で、この改善傾向が早くも腰折れするとの懸念が強まっている。

タイ商業会議所大学(UTCC)がまとめた調査によると、8月の消費者信頼感指数は53.2となり、この半年間で最も高い水準に達した。輸出の好調やインフレの落ち着きなどを背景に、消費者心理は緩やかな回復基調にあったとみられる。

ところが状況は9月に入って一変した。バンコクを含む中部から東部にかけて記録的な豪雨が続き、複数の県で大規模な浸水被害が発生。住宅や自動車の損壊、農作物への被害、交通の混乱などが広範囲に及んでいる。エコノミストの間では、この洪水の影響が9~10月の消費者心理を大きく冷やし、8月にせっかく持ち直した数値を押し下げるリスクが高いとの見方が広がっている。

実際、被災地では家財道具の買い替えや住宅の修繕費用がかさむ一方、農地の冠水による収入減少や、通勤・通学の混乱による生活コストの増加も懸念されている。観光業や小売業など消費に直結する業種でも、洪水による客足減少の影響が出始めているとの指摘がある。

タイ政府は各種の補償策や保険金の迅速な支払いなど、被災者支援策を相次いで打ち出しているが、消費者心理の本格的な回復には一定の時間がかかるとの見方が大勢だ。8月に見えた明るい兆しが、洪水という自然災害によってどこまで巻き戻されるのか、今後発表される9月の指標が注目される。

タイ商業会議所大学の調査担当者は、消費者信頼感の先行指標として、雇用不安や物価動向とあわせて自然災害の影響を継続的に注視していく方針を示しているという。特に農業や観光業に依存する地方経済では、洪水による打撃が長期化しやすく、都市部よりも回復に時間がかかる可能性が指摘されている。

タイ中央銀行や財務省も、洪水対応を名目とした追加の景気刺激策を検討しているとみられ、今後の政策対応が消費者心理の下支えにつながるかが焦点となる。輸出の好調さという明るい材料と、洪水という重い逆風が綱引きする中、タイ経済は年末にかけて不透明感の強い局面を迎えている。

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