タイ商務省貿易政策戦略局は11月6日、2026年10月の消費者物価指数(CPI)を発表し、総合指数は前年同月比3.90%の上昇となった。これは2023年1月以来45カ月ぶりの高水準で、世界的な原油高と野菜の値上がりが主な要因とされている。日本人旅行者や在住者にとっても生活コストへの影響が気になるところだ。

10月のCPI指数は103.90で、前月比では0.94%の上昇。コアインフレ率(生鮮食品とエネルギーを除く)は1.58%だった。1〜10月の平均インフレ率は前年同期比1.77%。要因別では、燃料価格が29.18%上昇し、総合指数への押し上げ効果は2.18ポイントに達した。世界的なエネルギー価格の上昇と、2025年10月の低い基準値(ベース効果)が影響している。加えて、洪水の影響で野菜の価格も上昇したという。
当局者のコメントと過去との比較
貿易政策戦略局のナンタポン・ジラルートポン局長は、「10月のインフレ率は45カ月ぶりの高水準」としつつ、「2022年のロシア・ウクライナ戦争時の水準には遠く及ばない」とコメントした。2022年2月には前年比5.28%まで跳ね上がり、その年は4.65%から7.86%の範囲で推移していたという。商務省は2026年通年のインフレ率予測を1.8〜2.2%(中央値2.0%)で維持している。
円換算で見る生活コストと今後の見通し
現在のレートは1バーツ=約4.7円(2026年11月時点)。たとえば日本から1万円を両替すると約2,128バーツになる計算だ。11月のインフレ率も引き続きプラスで推移すると予想されており、世界的なエネルギー高や加工食品・輸送コストの動向、天候による農産品への影響が今後の注視点として挙げられている。商務省は「タイ・チュワイ・タイ・トンファー(旗青フラッグ)」プログラムとして、全国3,036カ所で90日間、27社の民間企業と提携し4,223品目を最大78%割引で販売する生活支援策を進めている。