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バンコク大洪水、タイの第4四半期の経済成長を下押しへ

タイの首都バンコクを中心に続く大規模な洪水が、同国経済の第4四半期(10〜12月)の成長見通しに影を落としている。飲食店や小売業、観光業など幅広い業種で売り上げの落ち込みが報告されており、市場関係者は年後半の景気回復シナリオの見直しを迫られている。

飲食業では売り上げが8割減

バンコク都内では、洪水の影響で飲食店の売り上げが最大で8割落ち込んでいるとの報告がある。来店客の減少に加え、食材の仕入れや配送網の乱れも重なり、資金繰りへの懸念が業界内で広がっている。小売大手ビッグCなど流通各社は、日用品や生活必需品の在庫を積み増す対応を急いでいるが、需要の急増に供給が追いつかない場面も出ている。

観光・航空にも波及

タイ国際航空は洪水の影響で複数路線・便数の欠航を余儀なくされ、スワンナプーム空港では利用客の足止めや手荷物の遅延といった混乱も生じた。同社は手荷物処理の改善計画を打ち出すなど対応を急いでいるが、外国人旅行者の間では移動への不安が広がっている。観光は同国経済の柱の一つであり、繁忙期を前にした洪水の長期化は、年間を通じた観光収入にも影響しかねない。

市場関係者は下方修正を警戒

タイの株式市場でも、洪水関連のニュースが投資家心理を左右する場面が増えている。エコノミストの間では、被災地の復旧・復興需要が来年にかけて経済を下支えする可能性を指摘する声がある一方、目先の第4四半期については個人消費や観光収入の落ち込みが避けられないとの見方が優勢だ。政府は住宅修繕費の補助や失業給付の拡充など、被災者向けの支援策を相次いで打ち出しているが、経済全体への影響を緩和できるかが今後の焦点となる。

復旧需要という「反動」への期待

一方で、被災した住宅や店舗の修繕、車両の買い替えなどに伴う復旧需要が、来年にかけて経済を下支えする可能性も指摘されている。建材や家電、自動車といった耐久消費財の分野では、洪水後の買い替え需要が一時的に押し上げ要因となるとの見方もある。もっとも、こうした反動需要が本格化するのは水が引き、生活基盤の復旧がある程度進んでからであり、目先の第4四半期については消費の落ち込みが先行する公算が大きい。

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