
北中米でのFIFAワールドカップ2026(6月11日開幕)を目前に、タイ政府がオンライン賭博サイトへの大規模な遮断作戦を実施した。
プラチャーチャートトゥラキットの報道によれば、デジタル経済社会省(MDES)とタイ警察サイバー犯罪対策センター(TCSD)は共同作戦を展開し、6月9日時点で計63万4,000以上のURLをブロックしたと発表した。これはタイ史上最大規模のオンライン賭博封鎖作戦となる。
タイ当局によれば、オンライン賭博によって毎年数千億バーツが国外へ流出しているとされる。特にワールドカップなどの国際的スポーツイベント期間中は賭博額が通常の3〜5倍に膨れ上がることが過去の調査で判明しており、今回の前倒し対策となった。
遮断対象には海外サーバーを利用したブックメーカーサイトだけでなく、タイ国内でサービスを展開するグレーゾーンのギャンブルアプリも含まれている。しかし、VPN(仮想プライベートネットワーク)を使えば簡単に回避できるため、実効性への疑問も根強い。
Facebook上では「また同じことの繰り返し」「IPブロックなんて意味ない、VPN使えば終わり」との声が相次ぐ一方、「少なくとも若者が手軽に賭けられる環境は減らすべき」という意見も根強い。タイでは2024年にカジノ合法化の議論が浮上したが、社会的な反対も多く、今も具体的な政策決定には至っていない。
MDES大臣は「賭博依存症と不法経済から国民を守るための断固たる措置だ」と強調した。ワールドカップが盛り上がるほど、当局と賭博業者のいたちごっこも激化しそうだ。