スポンサーリンク
スポンサーリンク

バンコク全50区に災害宣言 2011年洪水でも無事だったニューペッブリー通りが冠水

タイの首都バンコクで記録的な豪雨による浸水被害が広がっている。バンコク都のチャチャート知事は26日朝、災害区域の指定を先に対象としていたノンチョック、スワンルアン、カンナヤオの3区から全50区へ拡大する命令に署名した。タイで「過去半世紀で最悪」とされた2011年の大洪水では冠水を免れた都心の幹線道路、ニューペッブリー通りも今回は水に沈み、都市排水の脆弱さが改めて浮き彫りになった。

雨は24日午後4時に降り始め、26日朝までにミンブリ、クロンサムワー、サパーンスーンの各区で累積雨量が300ミリ近くに達した。都によると、都東部では域内の運河がすべて満水となり、主要道路15路線が深く冠水した。

ニューペッブリー通りはマッカサンからアソーク、トンロー、エカマイにかけての区間が通行回避の対象となった。アソーク―トンロー間では通行止めも報告されている。同通りでは乗り捨てられた車両の脇を歩行者が行き交う光景も見られた。

2011年の洪水は北部・西部郊外を中心に浸水が広がり、都心部は堤防などで守られた。今回は上流からの流入に加え、短時間の集中豪雨が都市の排水能力を超えた点が異なる。運河沿いの住民の一人は「2011年の洪水より今回の方がひどい」と話した。

都はポンプ場を全面稼働させ、合計で毎秒約1200立方メートルを排水している。昼時点で「追加の降雨がなければ6時間以内に改善する見込み」とした。ただ気象局は全国的な大雨が27日まで続くと予想している。

政府も対応を急ぐ。アヌティン首相は英ロンドン訪問を切り上げて帰国することを表明した。都は土のう100万袋を用意し、学校に一時避難所を開設した。バンコク公共交通当局はMRTのパークアンドライド駐車場を10月2日まで無料開放している。一部地域では浸水悪化に備えた買いだめも始まった。

被害は首都圏にとどまらない。26日朝時点で、ナコンラチャシマ、チョンブリ、アユタヤ、ラヨーンなど20県で浸水が報告された。工業団地が集積する東部・中部も含まれており、物流の停滞や工場稼働への影響が懸念される。

タイトルとURLをコピーしました