寿司チェーンCEO逃亡、クーポン詐欺で被害1億バーツ

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”1日閉店”の看板を掲げた「だるま寿司」入り口

日本食レストラン・チェーン「だるま寿司」が、大量の格安クーポンを販売後、全26店舗を閉鎖している問題で、クーポン購入者やフランチャイズ・オーナーなど500人以上が6月20日までに購入代金などの返金を求め警察に被害を届け出た。被害は総額1億バーツに及ぶとみられる中、同チェーンのCEO、メーター・チャリンスック(39)は17日にUAEのドゥバイ経由で米国に逃亡していたことが明らかになった。

地元メディアの報道によると、「だるま寿司」はケータイ・アプリ経由でサーモン刺身食べ放題の格安クーポン(1枚199バーツで、初回購入は最低5枚以上)を販売。6月17日以降、食材が配達されないなどの理由で全店舗が閉鎖されており、クーポン購入者からは「クーポンを利用しようと店に行ったがどの支店も開いていない」「‘’1日閉店”の貼り紙が毎日貼られている」「いくつかの支店が店じまいをしているのを見かけた」など苦情や不安の声が相次いだ。

同チェーンのfacebookアカウントやウェブサイトはすでに削除されており、ある支店の店長は、

CEOとは16日までは通常通り業務連絡がとれていたが、17日朝から誰も連絡が取れなくなり、どの店舗にも食材が配達されないため、開店のめどがたたないと嘆く。

通常価格の食べ放題メニュー

チャンネル3の試算によれば、被害額は、クーポン12万枚分2400万バーツ、サプライヤー未払い額3000万バーツ、フランチャイズ・オーナー被害額5000万バーツ(16店舗分)、395人分の従業員給与など総額1億バーツを超えるとみられている。

フランチャイズ・オーナーのなかにはCEO失踪後にフランチャイズ契約を二重契約されていたオーナーや、フランチャイズ料を全額支払い済みで6月18日に開店予定だったが約束を反故にされた支店(ワチャラポン支店)のオーナーがいることも明らかになっている。

同チェーンのフランチャイズ契約については、フランチャイズ・オーナーは店舗運営には関与しないことが明記されており、フランチャイズ料250万バーツを支払ってからは毎月1回の報酬を受け取るのみ。報酬は店舗売り上げの10%で、全店舗の日々の売上はすべてCEOのところに集約され、フランチャイズ・オーナーに毎月配当されていたという。

また同チェーンは、本社事務所がなく、バックオフィス業務はCEOの右腕が一人で対応、各店舗の従業員は一人も雇用契約をかわしていないことから従業員の不安も大きい。

フランチャイズ料を全額支払ったものの開店まで漕ぎつけなかったワチャラポン支店のオーナーは「ちょうど失業していた時にフランチャイズになることを決断した。最後の資金をすべて投資したが、、、、従業員がいなかったことだけは不幸中の幸いだった。従業員が路頭に迷う姿は見るに堪えない」と涙ながらに語った。

だるま寿司のクーポン詐欺事件
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