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バンコクの公園の池に浮かんだTikTok配信者、38歳の男が「殴って運んだ」と供述

バンコク都心の緑地、ベンチャシリ公園の池に、男性の遺体が浮かんだ。亡くなったのはTikTokで「チャイ・サバッチョー」の名で知られた配信者、ウィチャイさんだった。

現場はスクムウィット通りに面したクロントゥーイ区のベンチャシリ公園。高級コンドミニアムとデパートに囲まれ、早朝はジョギングをする住民でにぎわう場所だ。そこに8月21日、変わり果てた姿の男性が見つかった。

警察が身柄を押さえたのは、タウィーサック容疑者(38)。ロイエット県出身の男だ。捜査関係者によれば、容疑者は公園ではない別の場所で被害者に暴行を加え、動かなくなった被害者を公園まで運び、池に沈めて逃走したとみられている。

「証人はまだ6人残っている」

翌22日、容疑者は殺人の疑いで裁判所に送られた。捜査本部は勾留延長を請求し、その理由をこう説明している。「取り調べるべき証人がまだ6人残っている。解剖結果を待ち、前科の照会も済ませなければならない」。

請求されたのは9月2日までの12日間の勾留だ。捜査側は保釈にも強く反対した。「罪が重く、逃亡の恐れがある」というのが理由である。裁判所はこれを認め、容疑者はバンコク特別刑務所に移送された。

身元を引き受ける親族は、法廷に現れなかった。保釈金を積む者も、付き添う者もいない。38歳の男は一人で拘置所の門をくぐった。

「あの池は膝までしかない」

公園を日常的に使う住民には、衝撃が大きかった。周辺は治安がよいとされる地域で、深夜も人通りが絶えない。「あの池は深いところでも膝くらいしかない。人が沈むような場所ではない」。近隣ではそんな声も交わされた。

SNS上では、被害者が配信者だったことから反応が広がった。「フォローしていた。信じられない」「都心の公園で、こんなことが起きるのか」「早朝に走る人がいる場所だ。もっと早く見つかっていたら」といった趣旨の書き込みが、フェイスブックやXに次々と並んだ。

動機の解明はこれから

捜査当局は現時点で動機を公表していない。二人がどういう関係だったのか、暴行がどこで始まったのか、なぜ公園まで運んだのか。解剖結果と防犯カメラの解析が、その空白を埋めることになる。

タイでは、SNSで顔と名前を出して活動する人が急増した。フォロワーの数だけ、見知らぬ他人との接点も増える。バンコクの一等地にある公園の、膝までの深さの池。そこで一人の配信者の日常が終わった。

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