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タイ商工会議所、対米関税「18〜20%以内」を政府に要求

タイ商工会議所のポチャラムワッタナノン会頭は、米国との関税交渉に関して、政府に対し「総合関税率を18〜20%程度の枠内に抑える、あるいは少なくとも東南アジアの主要な競争国を上回らない水準にする」よう強く求めた。米国の対タイ追加関税措置をめぐる交渉が大詰めを迎えるなか、産業界からの要望が改めて表面化した形だ。

36%から19%への引き下げを経て

事の発端は2025年4月2日、米国が発動した報復的な関税措置にさかのぼる。タイ政府はこれ以降、米国との交渉を継続的に重ね、当初36%とされていた関税率を19%まで引き下げることに成功した実績がある。商工会議所は、この流れをさらに前進させ、最終的な関税水準をより安定的なものにすることを目指している。

会頭が要求の根拠として挙げるのは主に3点だ。第一に、東南アジアの競合国と同水準の条件下で競争できる環境を確保すること。第二に、現在12.5%とされる暫定関税について、別途進行中の調査次第でさらなる上乗せがあり得るリスクを軽減すること。そして第三に、相互貿易協定(ART)の締結によって、投資や輸出の先行きに長期的な確実性をもたらすことだ。

対米輸出は2.3兆バーツ規模に拡大

タイの対米輸出額は2025年に2.3兆バーツ(約10.8兆円)と、前年比23%増という高い伸びを記録している。関税交渉の行方は、この輸出の勢いを維持できるかどうかを左右する重要な要素だけに、産業界の関心は極めて高い。商工会議所は、全セクターの支持を得た上でART交渉を推進していく方針を示しており、政府に対しても早期の決着を促していくとみられる。

タイ国内では洪水被害への対応に政府の関心が集中しがちな時期だが、通商政策における判断の遅れは、中長期的な輸出競争力に直結する。商工会議所の今回の要求は、災害対応と並行して経済政策のかじ取りを求める、産業界からの明確なメッセージといえる。

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