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【モールの歩き方・バンコク編 第1回】サイアム・パラゴン|20周年で“別物”になった「モールの王」を歩く

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緑と光に包まれた未来都市のようなモールの吹き抜け空間(AI生成イメージ)
※画像はAI生成によるイメージです

バンコクは、いまや世界有数の“モール都市”だ。灼熱とスコールの街で、モールは避難所であり、食堂であり、テーマパークでもある。新連載「モールの歩き方・バンコク編」では、日本から旅行で訪れる人の目線で、毎週ひとつずつ注目のモールを徹底解剖していく。

記念すべき第1回は、やはりここしかない。BTSサイアム駅の目の前にそびえる「サイアム・パラゴン(Siam Paragon)」だ。2005年の開業から20年。誰もが知る“モールの王”は、2025年の大改装で、もはや別物に生まれ変わった。

まずは基本データ

項目内容
場所バンコク中心部・サイアム地区(ラマ1世通り)
最寄り駅BTSサイアム駅(スカイブリッジでM階と直結)
営業時間10:00〜22:00(店舗・施設により異なる)
開業2005年12月
広さ商業面積 約40万㎡(東京ドーム約8.5個分)
空港からスワンナプーム空港からエアポート・レイル・リンクで終点パヤタイ駅へ(約30分)、BTSに乗り換えて2駅
日本人向けの使い道王道ショッピング、名店グルメ、雨の日の家族遊び
※2026年11月4日時点。営業時間は施設の基本時間

東京でたとえるなら、銀座の百貨店と、お台場の水族館と、新しいテーマパークを1つの建物に押し込んだ場所。それがパラゴンだ。買い物に興味がない人でも半日は平気で溶ける。

歩き方① 入口は「空中」から。BTSサイアム駅が玄関口

アクセスは拍子抜けするほど簡単だ。BTSサイアム駅はスクンビット線とシーロム線が交わる乗換駅で、改札を出てスカイブリッジを渡れば、そのままパラゴンのM階に入れる。炎天下の横断歩道を一度も渡らずに済むのは、暑さに慣れていない日本人旅行者にはありがたい。

駐車場は約4,000台分あるが、渋滞の激しいサイアム周辺は車だと時間が読めない。旅行者は電車一択と覚えておこう。

歩き方② 20周年で生まれた“3つの新名所”

パラゴンが本気を出したのが2025年だ。開業20周年に合わせて総額12億5,000万バーツ(約59億円)を投じ、3つの大型アトラクションを一気に投入した。アトラクション部分の面積は合わせて3万500㎡に達する。

未来都市「NEXTOPIA(ネクストピア)」

5階と5A階にまたがる1万5,000㎡超のゾーンで、2025年11月29日にグランドオープンした。投資額は8億5,000万バーツ(約40億円)。50の企業・団体と30のコミュニティが一緒につくった「明日の世界のプロトタイプ」がテーマだ。

宙に浮かぶ地球のオブジェや、歩くと発電する床など、サステナビリティを体感できる仕掛けがあちこちにある。ペット同伴OKのエリアまであるのは、日本のモールではなかなか見かけない光景だ。

食も強い。ナポリのピッツァの名店「L’antica Pizzeria Da Michele」と「Gordon Ramsay Street Burger」は、ここがタイ1号店だ。バーには深夜0時まで開いている店が多い。「買い物のあとに一杯」まで館内で完結する。

屋内テーマパーク「MELAND(ミーランド)」

5階北ゾーンにあるのが、5,000㎡超の屋内テーマパーク「MELAND」だ。アトラクションは100以上、体験メニューは500以上。ミニチュアの街で20種類以上の職業体験ができる「Mini City」は、日本でいえば“職業体験型テーマパーク”の発想に近い。5階建てほどの高さがある巨大ボールプール付きのジャングルジムは、子どもが帰りたがらなくなること必至だ。

営業時間は火〜日曜が10:00〜21:00、月曜は13:00〜21:00。チケットは旅行予約サイトでも買える。子連れ旅行の“雨の日の切り札”として覚えておきたい。

700店超の“食の大陸”

3つ目の柱が、700店を超える飲食店をまとめた「Siam Paragon Dining Phenomenon」だ。

高級モールのフードホールに並ぶタイ料理の屋台(AI生成イメージ)
※画像はAI生成によるイメージです

まず向かうべきはG階のフードホール「Gourmet Eats」。ミシュランのビブグルマンに選ばれた屋台系の名店と、世界の人気店がひとつのフロアに集まっている。日本人旅行者にもおなじみの“ピンクのカオマンガイ”こと「Go-Ang Pratunam Chicken Rice(ゴーアン)」や、カニチャーハンで知られる「Here Hai(ヘーハイ)」の味がここで楽しめる。本店に並ぶ時間がない旅行者には、うれしい“いいとこ取り”だ。

4階には、食と音楽、アートを掛け合わせた新しいダイニングゾーン「EATELIER」もできた。G階のスーパー「Gourmet Market」は輸入食材やタイ土産がそろっていて、バラマキ土産のまとめ買いにも使える。

歩き方③ “王道の楽しみ”も健在

新名所に目を奪われがちだが、昔からの見どころも健在だ。地下には東南アジア最大級の水族館として知られる「SEA LIFE Bangkok Ocean World」があり、サメやペンギンに会える。シネコンは大型スクリーン16館。約5万㎡の「パラゴン百貨店」に、世界のラグジュアリーブランドもずらりと並ぶ。

館内には高級車のショールームまである。「モールで車を眺める」という、日本ではまず味わえない体験もパラゴンならではだ。

攻略のツボ――パスポートを忘れるな

外国人旅行者がまずやるべきは、無料の「ONESIAM Global Visitor Card」への登録だ。提携ブランドで最大80%オフになるなど、旅行者向けの特典が受けられる。オンラインで登録し、G階のTourist Service Centerでパスポートを見せれば使える。アイコンサイアム、サイアム・センター、サイアム・ディスカバリーなど、系列の6施設で共通なのも便利だ。

ブランド品を買うならVAT還付も忘れずに。「VAT Refund for Tourists」の表示がある店で、1店舗2,000バーツ(約9,400円)以上買えば、書類をもらって空港で付加価値税の払い戻しを申請できる。条件は変わることがあるので、会計のときに店で確認しておこう。

これからどう変わる?

パラゴンは2025年に総額12億5,000万バーツの大型投資を終えたばかりだ。新しい増床計画は、2026年11月時点で編集部が確認した範囲では発表されていない。当面はNEXTOPIAとMELANDを核に、テナントの入れ替えやイベントで鮮度を保っていく段階とみられる。

ただ、王者が守りに入らないのがこのモールの怖いところ。20周年の大改装は「次の10年」の始まりと位置づけられている。次の一手が発表されたら、本連載でも追いかけたい。

日本人旅行者のための実用メモ

  • 円換算の目安:1バーツ=約4.7円(2026年11月4日時点)
  • 滞在時間:買い物と食事なら半日。MELANDや水族館も入れるなら丸1日
  • 混雑:週末の夕方がピーク。新名所が目当てなら平日の午前中か夜遅めが狙い目
  • 服装:館内は冷房がかなり強い。薄手の羽織ものがあると安心
  • 持ち物:割引カードとVAT還付にはパスポートが必要。コピーではなく原本を
  • ハシゴ:隣のサイアム・センター、サイアム・ディスカバリー、向かいのサイアム・スクエアまで徒歩圏

編集部のまとめ

初めてのバンコクなら、まずはサイアム・パラゴン。立地、規模、話題性のすべてで、いまも王者だ。20年前に来た人も、もう一度歩いてみてほしい。きっと「同じモールとは思えない」と感じるはずだ。


※本記事の情報は2026年11月4日時点のものです。営業時間・料金・特典の内容は変更される場合があります。お出かけ前に公式サイトでご確認ください。円換算は1バーツ=約4.7円で計算しています。
参考:Siam Paragon公式サイト(siamparagon.co.th)、各社プレスリリースほか

次回予告:第2回は、チャオプラヤー川沿いの巨艦「アイコンサイアム(ICONSIAM)」を歩く。11月13日(金)公開予定。

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