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バンコク・ラートプラオのビアホール火災、39人目の死者は避難口近くにいた23歳の警察官

バンコク・ラートプラオのビアホール火災、39人目の死者は避難口近くにいた23歳の警察官
画像:イメージ

7月12日未明にバンコク・ラートプラオの娯楽施設「ローンビア・ナー・ラートプラオ」で起きた火災は、発生から1カ月を過ぎた8月15日、39人目の犠牲者を出した。亡くなったのは23歳の警察官だった。

死亡したのはタナコーン・ペットトーン巡査(23)。特殊作戦司令部第1部隊、いわゆるコマンド部隊の分隊長を務めていたタイ人の男性だ。事件当夜、彼は非番で同店の警備担当として現場にいた。

第2非常口のそばで見つかった

タナコーン巡査が発見されたのは、ホール内の「第2非常口」付近だった。客を外へ逃がす動線のただ中である。全身に重度の熱傷を負い、警察病院のICUトラウマ病棟に搬送された。

治療は1カ月以上に及んだ。医療チームは持ちこたえさせようと手を尽くしたが、8月15日、静かに息を引き取った。病院関係者は「これ以上、命をつなぐことができなかった」と伝えている。

火災は7月12日の深夜から未明にかけて発生し、店内は一気に煙に包まれた。犠牲者は当初から30人を超え、その後も重篤な熱傷患者が相次いで亡くなる形で人数が積み上がってきた。39人目という数字は、その延長線上にある。

宗教儀礼と遺族支援は「公式ルートで発表」

当局は、葬送の儀礼、支援制度、遺族への給付については公式チャンネルを通じて改めて発表するとしている。警察官が公務外の警備中に殉じた場合の扱いは、タイでは制度上の判断が分かれる領域でもある。

同僚の一人は「非常口のそばで見つかったということが、あいつが最後まで何をしていたかを物語っている」と語った。別の関係者は「1カ月も戦った。もう休ませてやりたい」と声を落とした。

SNSでは「39人目という数え方が悲しい」「非常口の前にいたということは、逃げずに誘導していたということだ」「娯楽施設の防火基準を本気で見直してほしい」といった趣旨の書き込みが続いた。

火が消えた後も、犠牲者の数は静かに増え続ける。ニュースの見出しから消えたころに、病室でひとつの命が終わる。それが火災という災害のもうひとつの顔である。

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