中国の王毅共産党中央政治局員兼外相が4月22〜26日にカンボジア・タイ・ミャンマーを歴訪する一環として、4月23〜25日にタイを訪問する。タイ外相シハサック・プアンケットケオ氏との会談のほか、アヌティン首相との首脳会談も予定されており、EV・デジタル経済・高速鉄道など二国間協力の拡充が焦点となる。
中国外務省の発表によれば、王毅外相の今回の訪問はタイ外務省の正式招請に基づくもの。両国は2025年の国交樹立50周年を共に祝い、タイ国王の訪中が行われるなど蜜月関係を深めてきた。今回の会談では高速鉄道(バンコク〜チェンマイ間等)、EVサプライチェーンの共同整備、デジタル経済協力、越境犯罪(詐欺組織)対策の4テーマが中心議題となる見込みだ。
また、ミャンマーやメコン地域の安全保障・人道問題についても議論される模様で、タイが議長を務めるASEAN関連会合に向けた事前協議の性格も持つ。王毅外相はこの訪問に先立ち4月上旬に訪韓したタイ皇女マハー・チャクリー・シリントーン殿下とも会見済みで、両国の皇室・政府間パイプをフル活用した外交が展開されている。
タイと中国の二国間貿易額は年々拡大し、中国はタイ最大の貿易相手国のひとつとなっている。米国の関税措置が世界のサプライチェーンを再編する中、タイは中国との経済連携を維持しつつ米国・欧州とのバランスを保つ「多方面外交」の維持を外交指針としている。